第六十四話
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どれくらい残ってる?」
「マズイですね。あのガス攻撃を食らったら多分一分くらいしかもちませんよ」
「こっちもだ…せっかくこの前新調したばかりの一張羅だってのによぉ」
こうやって話している今もドラゴンゾンビのHPは回復している。
さらに悪い事にガスは解除されていない。
ガスは地表二メートルほどを多い、視界を奪っているが、ドラゴンゾンビ自体はガスの上からこちらを見下ろしてしているので自分の視界を塞いでるわけではないらしい。
「どうにか次の一撃で1割強のダメージを与えないとこっちがやばいな」
「どうするんですか!?」
…うーむ。これは少し賭けになるが、うまく行けば多分倒せる。
少々危険だがな。
「時間が無いから方法は省くが、信じてくれ。シリカ、クライン。奴のヘイトを2人で集めてくれないか?」
「お、おう。任せてくれ!」
「絶対無茶はしないで下さいね」
その言葉には従えないな、無理はしないが無茶はしなければこの場を乗り切れないのだから。
シリカとクラインが駆けて行くのをみて、アイテムストレージからSOS団からその使い道と一緒に渡された先端が二股の4メートルを超える長槍を取り出す。
さらに敏捷度と重量を考慮して防具を胸元以外を取り外すし、ウィンドウを開いたまま俺は槍の穂先を自分の方へ向けて構える。
「あああああああっ!」
俺は気合と共にドラゴンゾンビへと駆け、長槍をドラゴンゾンビ手前に突き刺した。
「は?」
「へ?」
俺の行動にあっけに取られる二人。
俺はそのまま棒高跳びの要領で飛び上がり、槍の二股に分かれた穂先を踏み台にしてさらに駆け上がった。
っと、そこで自分の仕事を思い出したクラインとシリカが必死にドラゴンゾンビのヘイトを稼ぐ。
「おらっ!」
「あなたの相手はこっちです!」
「おおおおおおおおっ!」
空中に躍り出た俺は開いたままのアイテムウィンドウから俺の装備腕力では到底足りていない程の重量をもった大斧を取り出すと、空中でその柄を掴み、自分の体重を乗っけて一直線にドラゴンゾンビの額にある宝石へとたたきつけた。
バキっと音と共に宝石が砕ける音が響き渡る。
俺は投げ出されるようにドラゴンゾンビから放り出され、地面に着地する。
何とか受身は取ったが、高度からの着地のダメージで減ったHPを、取り出したポーションで回復させる。
バクバクバク
この世界ではあるはずの無い心臓音が聞こえてきそうだった。
「っ!アオさん!無茶はしないで下さいと言ったじゃないですか!」
シリカが半泣きの表情で俺にしがみつき、心配しましたとこぼした。
「わるぃ、わるかったって!」
「本当に
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