第六十四話
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なんか一生懸命に話しかけはじめちゃったよ?
「な、なあ?アレはなんて言っているんだ?」
「…クライン、俺が分かるわけ無いだろう」
「いや、テイマーなら分かるのかと思ってよぉ」
「でもでもっ!なんか和みますよね」
「それは…確かに」
だがシリカ、相手はリドラゾンビだぞ?
腐り具合とかちょっと怖くないか?
しばらく見守っているとどうやらクゥたちはあのリドラゾンビと仲良くなったらしい。
3匹がこちらにやってくる。
クゥとピナが飛んでこちらに戻ってくるが、それをなにか悲しそうな瞳で見つめるリドラゾンビ。
「グ、グル…」
「きゅる…」
「なーう…」
リドラゾンビの背に付いている翼は腐り落ち、骨が見えていて到底飛べるような状態ではない。
「なう…」
クゥが俺の肩に乗り、何かを訴えている。
「いくら俺でもあの子を飛ばす事は無理だぞ?」
「なーう」
どうしろと?
とりあえず、リドラゾンビに近づいて抱き上げる。
「グ?グル?」
ゲームでよかった。多少の不快感は有るけど、耐えられないほどではない。
「ほれ、翼を広げてみれ」
「グルール?」
俺はリドラゾンビを両手で頭の上に持ち上げた。
「どうするんですか?」
シリカが何をするんだと問いかけた。
「羽はボロボロだが滑空くらい出来るだろう?」
俺はAGIの許す限りの速度で走り、ジャンプ。
「グル?」
そのまま空中でリドラゾンビを放した。
「グルーーーーッ!」
そのまま滑空して洞窟内を30メートルほど進んで着地。
着地すると凄い勢いでこちらに向かって走ってきた。
「それで?結局お前はなんなんだ?」
「グル?グルール」
いや、わかんねぇよ。
「アオさん。どうやらクエスト受注状態になってるみたいです」
「何?」
人差し指を一文字に振り下ろしウィンドウを開く。
クエスト受注を確認すると確かに受領されている。
ただ、文字化けしたような意味不明な文字が羅列されているだけだったが。
「なんだコリャ?バグか?」
クラインが頭をふる。
「うーん、あたしはたぶん、この子が依頼主なんじゃないかなって思います」
そう言って視線で指したのはリドラゾンビ。
「こいつが?」
「はい、だからあたし達には意味不明な文字の羅列になったんじゃないかと」
そうか?そうだったらそれはそれで新しい発見だ。
今までのクエスト発生はNPCからのみだったのがMobからもあるかもしれないとはね。
「だけど、読めなければ何をして良いのかわからねぇぞ?」
そりゃそうだ
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