進攻
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れたら、こんな感じなのだろうか
皆が武器を構えるなか、俺も背中の【物干し竿】を抜いた。
一・五Mを越える片刃の白刃はその刀身に美しい波紋を浮かび上がらせる。
一瞬、コルブランドの視線がこちらに向いたが気にしない。
「ーーー行け、ベート、ティオナ」
二人が発進する。
風のように急斜面を駆け下りる二人に続いて未到達領域へと進攻は開始されたのだった。
安全階層を抜けて早々発生したモンスター達との交戦はローガとヒリュテ(妹)が瞬く間に終了させる。
「予定通り正規ルートを進む! 新種の接近には警戒を払え!」
五十一階層から五十七階層までは深層では珍しい迷宮構造となっているらしい。
上層と似たような構造ではあるが、規模と広さが桁違いなダンジョンの中で、走行を止めないパーティはフィンさんの指示を聞く。
こんな構造を覚えてるとかマジで尊敬するんだけど
「先の通路から生まれる」
「前衛は構うな! アイズ、ティオネ、対応しろ!」
「はい!」
アイズの剣士としての直感が進路上のモンスター産出を予期して、フィンさんかわ声を飛ばす。
かくいう俺も、【心眼(偽)】やらのお陰でそういうのも分かっている。
「シッ!!」
追いすがってくるモンスターどもを斬り伏せながらパーティの最後尾からついていく。
先ほどから、出くわすモンスターの数が尋常ではない。
これが深層の脅威。【バルドル・ファミリア】だけで挑んだ場合、どこまで耐えきれるのか想像がつかない。
行く手を阻むようにして横道から、十字路の先から、天井から、壁面から。
だがしかし、途切れないモンスターとの交戦にもパーティは怯まない。
ローガが雄叫びとともに回し蹴りでモンスターの上半身を吹き飛ばす。
死体には目もくれない。【凶狼】の二つ名は伊達ではない。
対するヒリュテ(妹)も対抗意識を燃やして大剣を振り回す。
中衛でも、アイズやヒリュテ(姉)の他に、コルブランドが瞬殺したモンスターの武器素材をつかみとっている。
「……刀、か」
コルブランドの得物は太刀。俺と同じ刀だ。
先ほどの太刀の一閃は居合いだろう。鞘に収めた刀を一気に抜き放つ技。
長さ的に、俺にはできないことだ。
「レフィーヤ、迂闊に『魔力』を練るなよ。例の新種を引き寄せる。詠唱は奴等と遭遇してからでいい、今はアイズ達に任せろ」
「わ、わかりました!」
隣り合って走っているリヴェリアさんとレフィーヤ。
俺はその二人の後ろから追走しているのだ。パーティの最後尾。追ってくるモンスター達を躊躇わずに斬っていく。
前衛で、ヒリュテ(妹)による|大双刃《
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