五十九階層攻略前
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ーとしてLv4の冒険者が四名と、レフィーヤ。
武器の整備士として椿・コルブランド。
そして最後に、俺だ。
俺の紹介が入ったときに、少々場がざわついたが、そこは流石【勇者】。うまいこと説明してくれていた。
立場としては協力者といったところか。何やら、【ロキ・ファミリア】幹部、並びにアイズ達や椿・コルブランドにまで興味深そうな目で見られたが。
先ほど士が話していた不壊属性の武器。確か、ローランシリーズだっけか? それを【ロキ・ファミリア】の者に渡していく椿・コルブランド。
ちなみにだが、俺の武器が不壊属性だということはフィンさんには伝えている。
他派閥に自分の情報を教えることは少し躊躇われたが、今回は仕方ないと諦めた。
どうやら深層には、武器を溶かす消化液を吐くモンスターがいるのだとか。
それが出てきたときは気を付けないとな……
なんせ、俺達【バルドル・ファミリア】の到達階層はまだ五十までいってないのだ。当然、ここから先は未知の領域となっている。
「では、明日に備え解散だ。見張りは四時間交替で行うように」
最後にそう締められると、皆指示に従って周囲にばらけはじめた。
割り当てられた天幕に戻る者、見張りの者の様子を見に行く者、上級鍛冶師達の元まで赴き相談する者、様々だ。
「……さて、どうするか」
これといってやることがない。
流石に今からもう寝るのは早すぎるし、かといって友人がいるわけでもないため話せない。
別に士が相手でもいいのだが、四六時中一緒だと変な噂がたちかねん。腐フフな方々がいたのなら、それこそ一貫の終わり。地上に戻ってからどんな風に広まるか。
アイズもアイズで、何やら椿・コルブランドと話している。
ローガは……別にこったから話しかけるようなもんでもないしな。
「……お、そうだ。明日の階層がどんなとこか聞いとかないとな」
何事も情報収集は大事だ。聞いておいて損はないはず。
多分リヴェリアさんに聞けば、大丈夫だろうと探してみれば翡翠色の髪が視界の端で揺れていた。
……翡翠
ふと、大切な人に送ったチョーカーを思い出す。
「リューさん、元気にしてるかなぁ……」
出発したのは六日前。だがすでに、補充したはずのリューさん成分が底につきつつある。
早いとこ切り上げて帰るか
そのためになら、俺は手段を厭わない。何でもしよう。
許可は降りているのだから
うしっ、と気合いを入れ直した俺はリヴェリアさんに五十一階層以降のことを聞き、その後、お一人様用の テントで士に【アレルヤ改】を研いでもらって、一日を終えるのだった。
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