第十五話:買い物への道中
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な赤い髪■■ち、真紅の鎧と長剣を装備している。五体の中でも特に強く、ストーリ■■のラ■ボス。一対一の戦闘が得意であり、また一騎打■を好み挑ま■■ば逃げず、無関係の人間を巻き■む事■嫌う』
―――と、焦げが少なく読解に支障をきたさなかった。
もちろんこれは極端な例で、表紙か背表紙かに関わらず真っ黒な部分もあり、つまりかなり焦げ具合にはムラがある。
中でも一番に能力を知っておきたかった、女神の聖天使という神か天使か分からないメープルの項は、マリス同様読み取りなど不可能に近かった。
大事な部分が読めねえとはな……不運だとしか言いようが無い。
せめて今朝方焼かれる前に読めればよかったが……あの時は俺も目を通すのが嫌で、さっさと階段を上がったのだし……実質無い物強請りに近いか。
それでも全く無い訳じゃあない。
0からのスタートよりは、情報がとぎれとぎれでもあった方が、余程良いからな。
「うはー……結構読めないね……でも安心して兄ちゃん! 焦げてる部分でもアタシ、結構覚えてるとこ多いから!」
「例え天地がひっくりかえろうと、お前にだけは縋りたくない……」
「デュフ……デュフフフフゥ、良いのかなぁそんな態度とってぇ? 兄ちゃんがあとで『お願いしますだ楓子大明神様ぁ、どうか頼りにさせてくだせぇ』って、我がおみ足に抱きついて泣きついてオデコはノオオオオォォッ!?」
本人の願望なのか日ごろの憂さ晴らしなのか分からない、フザケた例え文句を言い出すバカの頭を掴み、膝蹴りを額にぶち当ててやる。
しますだ? くだせぇ? 何処の似非田舎者だ俺は。
まあ言語は兎も角、頼るという事態に限っては、実際に陥りそうで怖いのが本当の所。
…………うぉっ……身震いしちまった。
「……私には聞かない?」
「必要無い」
「……確かに」
そしてマリスが先に、自分自身の情報なら一言一句記憶していると言った事から、間違い無く他の【A.N.G】も自身の能力の事はすべて知悉しているに違いない。
逆に言えば、自身以外の他の【A.N.G】については基礎的な情報や、主な能力しか分からないと言っていいだろう。
結論―――頼りになるのはノートの黒焦げていない部分と、楓子の記憶のみになると言う訳だ。
……何時の間に復活してきたか、楓子が寄り添ってきた。ニヤケた表情がウザイ。
「アタシは優しいからさ〜、情報一個に付き添い寝一回で許してあげるよ? 兄ちゃん?」
「……」
「待って兄ちゃん、真顔で脚上げてそのまま蹴りドボホゥアッ!?」
調子くれるなと、問答無用で足蹴にした。
「ま、前から思ってたけど……兄ちゃんアタシの事女だと思ってないでしょ……」
「良く気が
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