第1章:平穏にさよなら
第9話「お見舞い」
[8/8]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
呼ぶようになっちゃって。...あ、志導君も名前で呼んでいいよ?」
「いいの?...じゃあ、僕の事も名前でいいよ。」
でも、学校で名前を呼んだりしたら色々言われそうだな...。
「...お兄ちゃん、助けて。」
「いや、そう言われてもなぁ...。」
別に害がある訳でもないし、むしろ聖奈さn...司さんの膝にすっぽりと収まる感じに乗せられてるのが愛くるしくて可愛いんだけど。
「....ほい。」
カシャッ
「ちょっ、お兄ちゃん!?なに当然のように写真撮ってるの!?」
持っていたケータイで写真を撮る。...いや、結構珍しい構図だったから...。
「でも今の緋雪なら司さんの拘束を力ずくで解けるでしょ?」
「うっ...。...でも、力加減が...。」
あー、確かに吸血鬼の強すぎる力じゃ司さんに怪我を負わせてしまうかもしれないな...。...抱きかかえられてるのも満更じゃなさそうだけど。
「しょうがない...。司さん、離してやってくれないか?」
「えー?...しょうがないね。」
司さんはそう言って渋々ながらも緋雪を離してくれた。
「....恥ずかしかった...。」
「いや、だからって今度は僕の膝に?」
顔を赤くしながら今度は僕の膝に収まるように座る緋雪。
「僕の場合は恥ずかしくないのか?」
「うん。なんか、安心する...。」
兄妹だからか?...まぁ、いっか...。
「....あっ、そろそろ帰らないと...。私、家に連絡入れてなかったから..。」
「あ、じゃあ私もそろそろ...。」
「あたしも...。」
時間を見てみれば、既に四時半辺りになっていた。小学生で連絡を入れていないなら遅いと心配される時間だろう。
「...なんか、お見舞いって感じじゃなかったね。」
「いや、それでも来てくれたのは嬉しいよ。ありがとね?」
「どういたしまして。」
三人が帰っていくのを見送る。
「...さ、僕らもしっかり熱を治して明日元気に学校に行くよ。」
「うん!」
そう言って、僕らは明日の下準備を終わらして、早めに寝る事にした。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ