第1章:平穏にさよなら
第9話「お見舞い」
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=司side=
「えー、志導君は今日、熱が出たみたいでお休みです。」
担任の先生がそう言う。...あれ?昨日は疲れていたとはいえ、元気だったのに?
「(なにかあったのかな...?)」
...放課後、お見舞いに行こうかな。
「司さん!」
放課後になって、早速志導君の家にお見舞いに行こうかと思って下駄箱に行く途中、呼び止められる。
「アリサちゃんに、すずかちゃん?どうしたの?」
「えっと...志導さんが休みなので、気になっちゃって...。」
「司さんなら知ってるかなって...。」
どうやら二人も昨日の様子から少しおかしいと思ってたみたい。...あれ?でも学年が違うのに、どうして志導君が熱を出した事を知ってるんだろう?
「...もしかして、志導さんの方も?」
「え...?じゃあ、お兄さんの方も?」
やっぱり、兄妹揃って熱を出してしまったらしい。
「...私も良く知らないから、とりあえずこれからお見舞いに行こうと思ったんだけど...。」
「あ、じゃああたしも行きます!」
「わ、私も!」
二人ともお見舞いに行く気満々だ。...まぁ、昨日散々関わりあった人物が二人とも熱を出してるから優しいアリサちゃんとすずかちゃんなら普通の事かな。
「じゃあ、行こうか。」
二人を連れて再び志導君の家へと向かう。
「...ところで、司さんは志導さんの家を知ってるんですか?」
すずかちゃんが家に向かう途中、聞いてくる。
「いや、知らないよ?」
「えっ?」
「だって私、昨日まで志導君とはちょっと親しいクラスメイトってだけだったもん。」
志導君とちょっと親しかったのは、他の皆と違って、普通に接してくれるからだ。...皆、私を聖女だとか言ってこう...遠慮?してるんだよね...。
「じゃ、じゃあどうやって...。」
「それはね...。」
〈私があの方達の魔力を記録して、それを目印にしてるからです。〉
シュラインがあの二人の魔力の波長を記録してたみたいで、私はそれを頼りに家に向かってる。...さすがに道順は知らないからとりあえずそこに向かう感じでだけどね。
「魔法って便利ですね...。」
「ん〜...これくらいなら魔力がなくても使えると思うよ?ただ、探す相手に魔力がなかったら意味ないけど。」
「なるほど。そんな欠点があったんですか。」
そんな感じで後は雑談しながら歩いて行き、ようやく志導君の家に着いた。
「ここが志導君の家...。」
「なんというか...何も感想が出ないと
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