第六十三話
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出るよ」
「なっ!」
「は?」
「最初からそっちで案内しろーーーー」
「最初からそっちで案内してくださーーーーい」
俺とシリカの怒声が重なった。
…
気を取り直して外に出ると、そこは転移門がある広場から直ぐ近くに有った事が判明する。
………ある意味凄く便利な立地条件だった。
こんな隠れ家的な所をギルドハウスに選ぶ彼らに漢を感じた瞬間だった。
まぁ、その立地条件なら毎日利用できるから良いけど…
彼らとの付き合いは結局ゲームがクリアされる時まで続く事になる。
後日、金色の獅子の防具を身につけた俺をクラインとアスナが爆笑したのは記憶の奥底に仕舞いたい。
金色は良いのだが、色合いがきつ過ぎる。
もう少し色合いをくすませてくれれば…
これでは成金趣味に見られかねん。性能が良いから他の防具へと変えづらいのがマジむかつく。
ヴィータ、いつか〆る。
決意を新たにした俺だった。
人気の無かった『ヴェレーノ湿原』に篭りスキル上げをすること一ヶ月。
いつの間にかクライン達のPTが合流。
皆で『バトルヒーリング』のスキルを上げている。
「しっかし、よくこんな手段を思いついたな」
二週間ほど前から居るクラインが今更の事を聞いた。
「いや、誰でも思いつくことだろう。ただ、バトルヒーリングのスキル上げが死と隣り合わせな事で取る奴が少なかったことも原因だろうけど、この場所を見つける事が出来なければな安全なスキル上げは無理だっただろうし」
MobのPOP場所を把握し、フィールドに居ながらのセーフティエリアを見つけ出すのは至難の業だし、普通やらない。
それにソロプレイヤーは絶対に出来ない行為だ。
毒沼の状態異常はランダムで、麻痺と毒を同時に引くと継続ダメージで死に兼ねない。
耐毒ポーションを服用しての仲間が居てこそ出来る芸当だ。
しかし、スキルレベルを上げたバトルヒーリングは中々に便利だった。
「実質毒ダメージ無効は助かるな」
「無効ではないよ、食らった分以上に回復しているだけだ」
そうなのだ。
シリカがバトルヒーリングを上げ始めて2週間。
いつの間にか毒のダメージを回復が上回ったのだ。
「一応毒のダメージ判定の後にヒーリング効果が入るから、毒ダメージで死ぬようなHPだとおそらく回復の前に死ぬ」
毒や武器の貫通継続ダメージ等の秒数での継続ダメージが有る場合、まずダメージが計算されて、その後に回復処理が行なわれるようだ。
「だが、便利な事には変わりないだろ」
「まあね」
だからクライン達に俺はこの場所を教えたのだ。
「俺達のスキルが上がりきったら情報屋にでも流し
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