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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico36天空城レンアオム〜Land of a Decisive Battle〜
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ルシルの後を追おうとしたんだけど・・・
――クヴィウート・キブーシュ――
半透明な半球状の結界が張られてしまって、私たちは閉じ込められてしまった。そして、続けてこの結界を張った術者の姿を視認することになった。本城の屋根に立っている人影。頭上に虹色に輝く環があって、背中からは4枚の白い羽、彫刻のような白い体を持つ・・・
「ハート2・・・!」
天使をその身に宿すことが出来るという、人造生命体・・・ホムンクルス、シュヴァリエル並みに厄介な神秘を有する超常的な存在、ハート2がそこに居た。
・―・―・―・―・―・
ルシリオンの魔術によって天空城レンアオムの対空防衛砲台の3基が破壊されていたその時、本城にてある動きがあった。シュヴァリエルとアイリ、それに女性1人の計3人が、ここレンアオムの下層ドッグへ続くエレベーターへ向かって歩いて(アイリは本来の姿のため、浮遊している)いた。
「それじゃあ、ハート3は、ハート2と共に本城に残って管理局どもを足止めしておけ」
「了解です、シュヴァリエルさん。・・・あの、転移門の少年と何やら約束していましたが、それは今後も適用されるのですか?」
「ハート2に限って言えば、な。お前には厳守しろ、とは言わないが。まぁ、少しは心がけてやってくれ。ケリオンの最後の願いだ」
「了解です。では、私はこのまま本城の警備、管理局員の足止めの任に就きます」
「ああ、頼む。あー、そうだ。言い忘れていた。命令1個追加だ。神器王・・・、銀髪・虹彩異色のガキは素通りさせていい」
「銀髪・虹彩異色の少年ですね。了解しました」
女性――ハート3は足を止め、下層ドックへ続くエレベーターに乗ったシュヴァリエルとアイリを見送った。扉が閉まり始めた中、アイリはそんな彼女を横目で一度見た後、シュヴァリエルの顔の前へと移動。降下して行くエレベーター内でアイリは「何を考えてるの?」そう訊ねた。
「んあ? 決まっているだろ、この手で神器王を殺す為さ。ハート2やハート3じゃ敵わないだろうしな」
「・・・その為に、イシュリエルっていうサーチャーに気付いていながらも放置してたわけね?」
シュヴァリエルは、ルシルが発信機として使用したサーチャー代わりの魔術・イシュリエルの存在に気付いていた。だが、気付いていながらも彼は何もしなかった。それが不思議でならないアイリは「どうして放置したの?」とさらに質問を続ける。
「神器王はリンドヴルムの本拠地、ここ天空城レンアオムの場所を知ろうとした。それはつまり乗り込もうという意思表示だ。となれば、奴も本気の全力全開で戦いに来るだろう。そして、俺を打倒するつもりということは何かしらの対抗策を得ていると考えられる。そんなアイツを相手に逃げるわけにはいかないだろ
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