Fate/stay night
1113話
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令呪を使ってセイバーを召喚するかもしれない。もしそんな事になったら、下手をすれば昼間に皆の見ている前でサーヴァント同士が戦うのよ? さすがにそんな事態は避けたいわ』
『なるほど。……けど、それを言うのなら、元からそれを狙って衛宮は学校に来てたんじゃないか? 何かあっても令呪でセイバーを呼べるって。そう考えれば、衛宮の行動も決して考えなしって訳じゃ……』
『……そうね。確かに令呪が使いたい放題ならそれもいいでしょうね。けど、令呪は3回しか使えないのよ? それをこんな事で使うとか……普通の魔術師なら、ちょっと考えられないわね』
『けど、衛宮は普通の魔術師じゃないんだろ?』
確か、衛宮の家で色々と説明した時に凛が聞いた話だと、魔術師としては色々な意味でチグハグな存在らしい。
その辺を考えれば、寧ろ今の衛宮の行動は至極当然のものなのかもしれない。
『それでも、聖杯戦争の説明を受けてそれに参加すると納得したのに、サーヴァントを連れずに1人で学校に来るなんて……』
『向こうには向こうの考えがあるんだろうよ。……それで? どうするんだ? まさか、このまま見逃すなんて言わないよな? さっきも言ってたけど、やっぱり放課後か?』
聖杯戦争の参加者が無防備に姿を現しているのだ。当然それを狙わないなんて事はないだろう。
そして、凛もまた当然の如く俺の方を見て頷いてくる。
……その際に周囲が色々ざわついたが……うん、確かに他の人から見れば、目と目で会話しているようにしか見えないよな。
凛もそれに気が付いたのだろう。薄らと頬を赤くして歩みを早める。
『とにかく、日中や昼休みは人の姿があるから攻撃を仕掛ける事は出来ないけど、放課後になってまだ学校に残っていれば確実に仕留めるわよ』
それは逆に考えれば、放課後にさっさと帰るのなら見逃すって事なんだろうけど……まだ凛の中には衛宮を攻撃するのに躊躇いがあるのか?
まぁ、その時は俺が手を下せばいいか。
『了解』
短く返事をし、俺と凛はクラスへと向かう。
……尚、クラスに俺と凛が入った瞬間に以前に何度か会った色黒の女がこっちに来ようとしたが、近くにいた眼鏡を掛けた女によってあっさりと鎮圧されていた。
うん、最初はてっきり敵か何かだと思ってたんだけど、実はあの色黒の女って単なるクラスメイトだったんだよな。
しかも美綴程ではないにしろ、凛とはそれなりに仲がいい。
その色黒の女とよくつるんでいるのが、今動きを止めた冷静そうな眼鏡の女と、その2人の間をオロオロとしている気の弱そうな女。
「おやおや、相変わらず遠坂夫婦は仲のいい事で」
美綴が笑みを浮かべつつそう告げてくる。
いや、相変わらずって……さっき廊下であったばかりだろうに。
「アーク
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