第六話「絶対神速」
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て彼に話す。
「大丈夫、ちょっと動きを止めただけだから。二時間ぐらいはこのままですよ? それにしても、ちょっと嫉妬深い娘なのね? 箒ちゃんって……」
苦笑いする弥生は、箒を宥めた。
「ま、お前に重大な話があるって言うのは嘘じゃない」
外で話すも、誰かに聞かれたら面倒だし寮の部屋で話が進められた。しかし、その前に弥生は部屋の周囲をキョロキョロ見渡し始めた。
そして、再びお札を取り出して何やらブツブツと唱え始めると、御札の力なのか、部屋のいたるところから何かの小さい影が浮かび上がってきた。その影は、壁や床を通り抜けて立体となり、最後には黒く小さな物体になった。その正体は……
「もしかして、監視カメラ?」
一夏が呟いた。
「……お二人とも、手伝ってください?」
と、彼女は俺たちと共に部屋中から浮かび上がったカメラをかき集める。すべて集めたころには、目の前に黒い山が出来ていた。
「やはり、IS委員会の仕業か?」
男性操縦者がこうも都合よく二人目が現れるなんて偶然とは思わなかったのだろう?
「しかし、俺たちを今日までこうした監視を続けていたと思うと、ムカつくぜ?」
「先ほど魁人さんが、IS学園の寮にハッキングしていたら、偶然見つけたという連絡がありましたので……」
ようやくすべて撤去したことで、弥生は落ち着いて一夏に重要な話を始めた。もちろん、RSのことと、リベリオンズのこともすべて話した。
もし、一夏がこちらへ従わない場合は、弥生の術によって一夏に話した記憶を消すまでだ。
「……RS?」
「外見は剣やら槍といった近術武器の形体をした武器のことだ。もちろん、それを装備しているとIS同様に飛行もできたり防御力も搭載される。また、稼働時間も存在しないため時間を気にせずに活動できる……と、いう代物らしい」
「本当に、そんなものがあったのか……でも、うれしいな! これで世の男性たちに希望が生まれる!!」
一夏は、歓喜なまでに喜んでくれた。当然、彼にもこの女尊男卑に関して反感は抱いているようで、常に空を飛びかうISを睨みながら日々を過ごしていた。
「それで……織斑さんに渡したいSRがございますが、受け取っていただけますか?」
と、弥生は両手に大事そうに持っている小さな真四角のケースを一夏へ指しだした。
「本当か? もちろん、受け取るよ!」
一夏は、悩むことなくケースを受け取った。早速開けてみると、中身はビー玉状の小さな球体が一つはいっている。
「一夏、ここで大事なことを言うが……RSは、人体と融合して一体化となる。仮にRSを捨てたいといっても二度とそれはできない。それでも、それを取る覚悟はあるか?」
俺は、そう一夏へ問う。
「つまり……体の一部になるってこと?」
「そうだ。あ、武器は常に球体になって体に溶け込んでいるから
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