暁 〜小説投稿サイト〜
RSリベリオン・セイヴァ―
第六話「絶対神速」
[2/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
から……」
「あ、そうなの……」
――何だろ? なんだか、嫉妬する……
ちなみに、俺の後ろには誰一人として後ろを歩く女子は居なかった。居たとしたら、後ろから指をさして連れと共に陰口を叩くビッチ生徒達ぐらいだ。
「そういえば、今から行く寮の部屋は狼さんと一緒でしたね?」
「ああ、そりゃあそうだろ? 男と言ったら俺とお前ぐらいだからな? ま、一夏が居てくれてよかったよ? 俺一人だったら今頃どうなっていたのか……」
「お礼を言うのはコッチですよ? いやぁ……アイツと一緒じゃなくてよかったな?」
と、一夏は胸をなでおろしてホッとしていた。
「ん? 何かあったのか?」
俺は一安心する彼に尋ねた。
「何かあったってもんじゃないですよ……小さいころからの腐れ縁と会っちゃったんですから」
「腐れ縁?」

今から数時間前、二時間目が終わった休み時間のことだった。一夏は休み時間になって早速、狼の席へ向かおうと席を立つ途端。
「……?」
ふと、誰かの気配に気付くと、そこにはポニーテールをした、やや険しい目つきの女子生徒がこちらへ尋ねてきた。
「どういうつもりだ?」
「は、はぁ?」
行き成りの発言に一夏は首を傾げると、彼女はさらに強く言ってくる。
「どういうつもりだと聞いている!?」
「な、何だよ? いきなり……」
突然、喧嘩を売られるような口調で話しかけられた一夏はムッとした。
「いい加減にしろ! どういうつもりで此処に来たのかと聞いている!?」
「……IS動かしちまったら、こーなってた……って、いうよりもアンタ誰だよ?」
「お、覚えていないだと!?」
ドンッと、机を叩いてさらに機嫌を悪くする彼女に、一夏は何か怒らせるようなことをしてしまったのかと驚いてしまう。
「お、おい? 何か気に障るような事とかしたか? 俺……」
恐る恐る尋ねると、彼女は静かにこう言う。
「今から、少しつき合ってほしい。話があるんだ……」
「え、でも……」
「……!」
今から狼の元へ行きたいんだけど……と、言おうとしたら少女はキリッと睨んでくるため、仕方がなく一夏は溜息交じりに彼女と共に屋上へと向かった。
「……で、話って何だ?」
屋上まで呼び出して、いったい何がしたいんだと思う一夏であるが、そんな彼の前に立つ少女は、屋上からの風景を宥めながらこう口を開ける。
「……覚えているか? 神社の道場でお前と共に稽古に励んだ頃を……」
「神社? 稽古?」
「篠ノ之神社、その境内にある道場でよく剣道の稽古に出向いていて、そこで私とお前は出会ったのだぞ?」
「……」
しばらく一夏は、過去の記憶を穿り回した。どれもこれも嫌な思い出ばかりでいい思い出といったら休みの日に食堂が実家の友人と共に家でゲームしたことぐらいだ?
しかし、逆に嫌な思い出の方
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ