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RSリベリオン・セイヴァ―
第六話「絶対神速」
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『案外やるな? お前……』
昼休み、電話の向こうはリベリオンズの日本支部基地に属する蒼真である。
最初は、自分がしでかしたことについて深く詫びろうとしたのだが、蒼真は怒るどころか逆に俺を褒めていた。
「え?」
『最近じゃあ、あそこまでガツンと言う男がいないからな?』
確かに、今の時代じゃあ男は大きな口が出せない。しかし、俺はそれとは違った意味で答えた。
「俺……社会人のころ、よくキレて上司に歯向かうことばかりしていましたから……多分、それが癖になったんだと思います……」
『ま、威勢がいいって証拠さ? それじゃあ、頑張れよ……あー、そうそう? 後から弥生も向かわせるからな?』
「えっ! 天弓侍さんを!?」
俺は、嬉しくなって先ほどの嫌な出来事を少しだけ忘れることができた。
『何だ、やけに嬉しそうだな? やっぱ、彼女のことが好きなんだな?』
「ち、ち、ち……違います! 俺は、あの子のことを人として好きって感じで……」
『あ、「好き」って言った』
「だ、だ、だから、そういう意味で言ったんじゃ……」
『ははは、冗談だよ? ま、俺だけはしばらくそこに行けないから、というよりも行きたくないから、代わりといっちゃあ何だが、弥生と、もう二人ほどメンバーを連れていく』
「あ、そのメンバーって……確か、等幻さんと飛電さんでしたよね?」
『お、知ってんのか?』
「ええ、テレポートルームでバッタリ会いました」
『なら、あの二人にも説明がしやすい。じゃあ、すぐにとはいかねぇが、明日の朝には弥生を送くる。彼女の制服姿に見とれて練習の手を抜くんじゃねぇぞ?』
と、ニタニタした口調で蒼真は電話を切った。
――弥生の、制服姿か……
IS学園の制服って、個人がデザインを自在に変えているから個性豊かって言うか、激しいんだよな? さっきのセシリアだって、スカートが異状に長いし、裾とかいろんな箇所にヒラヒラを付けてんし、まるでワンピースだ。
こうしたように生徒達の制服のデザインがバラバラだから個性が強すぎる。ゆえに、自分勝手な連中があふれそうで生徒指導も困りそうだな? ま、俺の知ったことじゃないか……
でも、俺が今来ている蒼真が改造したこの黒い制服を見ていると、俺も人のことを言えない立場かもしれない……清二や太智も俺と同じ制服を着ると思うけど。

昼食は、一夏と一緒にすまし、そのまま午後の授業も終えてようやく夕暮れ時の放課後になってくれた。
IS学園は、ただ単にISのことだけを勉強するだけではなく、通常の高校と同じように普通かもしっかり加わえられている。大嫌いな数学や国語には苦戦したが、それでもどうにか耐え凌いでようやく授業を終えることができた。
「いやぁ、狼さんが来てくれて助かりましたよ? さっきまで女子達が群れをなして後ろをついてくるんです
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