第6話 1年後
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ゾ。」
「別にいいさ。」
あいつには、色々と借りがあるからな。
「お前がそう言うナラ。仕方なくダゾ。どうせしょうもない借りでも作ったんだロウ?」
「俺の心を読むな馬鹿。」
全く、油断も隙もない奴だ。
アリーと別れ、ギルドがある本部に向かう。
本部に着くと、相変わらず煩い喧騒の声が聞こえる。
二階建ての大きな宿っぽい建物。
その屋根にはギルドマーク、羽を閉じた白い鳥と、対になる様、逆に描かれた羽ばたく黒い鳥。
正面の両開きの扉を開けると、様々なレベル帯のプレイヤー達が、ボードに貼ってある情報紙を見つめ、欲しい情報があれば、受付でナンバーを指定し、奥の個室に向かっていく。
このギルドの特徴、情報ボード。
情報屋達が集めた情報を、ここではボードに貼り出し情報を商品として売り出している。
買った情報を他人に売ろうが、その先の事は基本的に自由。
何故なら、3日間で全ての情報が入れ替わるからだ。
指定され、それに見合う情報があれば、ナンバーを言う必要はない。
情報はS〜Eランクに分けられ、それぞれの金額も違う。
だからまるで人気スイーツ店の様に、客が集まるのだ。
これは商売の初歩の初歩、情報と言う物は時が経てば売れなくなる。だから常に新しい物を…と言うわけだ。
ここはプロの情報屋が集まる。
情報屋として、ここを目指す者も少なくはない。
そして、商人ギルドに対しては、傭兵、つまり、フィールドでの護衛を目的として1パーティーを料金を貰い、護衛に向かわせる傭兵業もしている。
それはモンスターから、そして盗賊行為を目的としたオレンジギルド達から守る為である。
攻略組に対しては、12人、2パーティーによるポーションや結晶などの出張売買もしている。
そして、最後は捕縛屋。
依頼により、オレンジプレイヤーや、PK(プレイヤーキラー)を捕縛し、依頼主に引き合わせる。投獄や私刑は依頼主の自由、と言うわけだ。
これは対人スキルが必須な為、人数は一番少ないが、稼ぎは一回が危険で、でかい分多い。
これが何でも屋のこのギルドの特徴だ。
「リーダー。すみませんが少しばかりお話ししたい事が…」
「なんだ?」
特に特徴のない細身の男が、俺に話しかける。事務的な事はなんでもこい、の事務の責任者ケビン。
情報の売買を一手に担う、のは良いんだが…人前に出るとキョドリすぎてな。
こうやって個人的に話す事はあるんだが。
「それが…これを見てください…」
ん?これは…。
「似たような依頼ばっかりだな。正体不明のギルドを探して欲しい…。妙なギルドが最近出没しているので調査を頼む。…最近物騒なギルドが徘
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