想いが交差する夜
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の女性、ミリアーナ。少女は満月を見ているミリアーナにいたずらしようかと思ったが、昼間のことを思い出してやめる。
「どうしたの?そんなところで」
「ソフィア」
ミリアーナはソフィアに気づき声をかける。ソフィアは夏の暑さを凌ぐためか、白の薄手のミニスカワンピースに黒のニーソを合わせて着ている。ソフィアはミリアーナのそばに歩み寄る。
「これからリズリーさんとお出かけするんだけど、よかったらミリアーナさんもどう?」
ソフィアの手には水着を入れるような袋が握られている。ミリアーナはそれを見た後首を横に振る。
「私はいい。今そんな気分じゃないから」
「そう」
顔を伏せ、暗い顔をするミリアーナ。ソフィアは小さくため息をついた後、話を続ける。
「さっきはびっくりしたよね。だってジェラールとそっくりな人が妖精さんにいたんだもん」
「あれは本物のジェラールだよ。私にはわかる」
「・・・」
ソフィアは気を遣って言ったつもりだったのだが、今のミリアーナには逆効果だったようだ。
「でもやっぱ―――」
ギュッ
ソフィアが反論しようとするが、それはミリアーナにいきなり抱きつかれ、驚きのあまり言葉を止める。
「大丈夫。私もカグラちゃんも落ち着いてるから。心配しないで」
「ならいいんだけど・・・」
自身を抱き締めるミリアーナの腰に手を回し、自らも抱き寄せるソフィア。ついでにここぞとばかりに胸に顔を埋もれさせるがミリアーナは何も言ってこない。
ミリアーナは気持ちを落ち着けるためか、しばしの間ソフィアを離そうとしない。ソフィアも同様に、ミリアーナの気持ちが落ち着くまで、そのまま体を寄せていた。
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