2部分:第二章
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ものであった。
気をつけないと見えない程のものだ。彼はそれを丹念に全て取っていった。
「これは一体何だ!?」
彼は周りの者に尋ねた。
「それは・・・・・・」
誰もそれが何なのかわからない。ただ首を横に振るばかりである。
ともあれ胃の中にあるそれを全て取った。そして胃の傷跡を塞ぎ手術は終わった。
彼は暫く絶対安静の状態であったが次第に体力を回復していった。身体にも肉が戻り血色も次第によくなっていった。
「どうやら助かったみたいですね」
彼は手術を担当した医者に対してまだ弱々しい笑顔で言った。
「はい、どうやら峠は越えましたね」
その医者も笑顔で答えた。
「ところで先生」
彼は医者に対して尋ねた。
「私の病気は何が原因だったのですか!?」
「虫です」
彼は答えた。
「虫!?しかし私の胃の中には何もないと・・・・・・」
「レントゲンでは確かに何も映ってはおりませんでした」
「ではその虫は・・・・・・」
「はい、どうやらレントゲンに映りにくい身体の構造だったようです」
医者は深刻な表情で答えた。
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