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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第四十八話 音楽の神様その五

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「いい出会いばかりだと思います」
「そういえば八条荘って悪人いないですね」
「出席簿を改竄する人はいませんね」
「人間として最低ですからね、そんなことする奴」
 本当に人間の屑と言っていいと思う、僕もそんな奴に会ったら全力で無視する自信がある。大嫌いになる自信もある。
「問題外ですよ」
「そうですね、そこは」
「けれど八条荘はですか」
「そうした人もいなくて」
「いい人ばかりで」
「その人達とです」
 早百合先輩は微笑みつつ話していた。
「これからも末永く」
「お付き合いしていきたいんですね」
「八条荘は大好きです」
 微笑んでの言葉だった。
「本当に」
「そこにいる人達が」
「人達もアパート自体も」
「どちらもですね」
「はい、そうです」
「そうですか、どちらもですか」
 僕はその話を聞いて考える顔になった、そしてここで神社に着いてだった。
 早百合先輩は参拝をされた、お金を賽銭箱に入れてお願いをしてだった。絵馬を描かれて破魔矢やお守りも買われてだった。
 そのうえでだ、一緒にいた僕に微笑んで言った。
「ではその八条荘で」
「はい、あそこに帰ってから」
「またお会いしましょう」
「それじゃあそういうことで」
「では」 
 こうしたことを話してだ、そしてだった。
 僕は部活に戻った、すると部活仲間にこう言われた。
「丁渡だな」
「丁渡今からはじまるよ」
「いいタイミングで帰ってきたな」
「狙ってたのか?」
「あっ、確かに」
 体育館の時計を見れば確かにだった、丁渡一時だった。いい時間だった。
「そうだね」
「というかピアノ部まで行ってな」
「ちょっと時間かかったな」
「何処行ってたんだよ」
「デートかい?」
「いや、デートじゃないよ」
 僕はまずこのジョークから否定した。
「アパートの先輩とお話しただけで」
「アパートの先輩っていうと」
「ピアノ部の一杉先輩か」
「あの人と一緒にいたんだな」
「そうなんだ、あの人を神社まで送らせてもらったんだ」
 このことを素直に話した。
「それでこの時間になったんだ」
「そうだったんだな」
「それでか」
「それでこの時間か」
「一時になったのか」
「そうだよ」
 僕はこう皆に答えた。
「まさか丁渡に来るとは思わなかったけれどね」
「そうなんだな」
「狙って来た訳じゃないのか」
「遅れるとは思っていなかったけれど」
 それでもだ。
「丁渡になるなんてね」
「じゃあ丁渡来たところでな」
「早速はじめようね」
「まずは準備体操をして」
「それから」
「うん、それじゃあね」
 僕は皆の言葉に頷いてだ、それからだった。 
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