Fate/stay night
1110話
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「それで、今日は何を目的にして2人でデートを?」
「あのねぇ、綾子。だからデートじゃないって言ってるでしょ」
「うん? いいのかい、遠坂。呼び方が違うけど」
「いいわよ、もう。こいつの前で猫被ってたってしょうがないんだから」
チラリと俺の方を見ながら告げる凛に、再び美綴がニヤリとして笑みを浮かべる。
……そういう態度が、美綴を喜ばせてるんだと思うけどな。
「遠坂はこう言ってるけど、旦那の方はどうなんだい? 勿論あたしとしちゃ、賭けの事もあるし違ってた方がいいんだけど」
「安心しろ、違うよ。……それにしてもさっきも言ってたけど、賭けってなんの事だ?」
店員が注文を持ってくるのを眺めつつ尋ねるが、凛は顔を逸らして何を言うでもなくスルーする。
美綴の方はと言えば、こちらも笑みを浮かべるだけで何かを言う予定もない。
恐らく女同士の秘密って奴なのか。
なら、これ以上聞いても意味はないどころか、火傷をする事になりそうだな。
「で、綾子。そういうあんたはどうなのよ?」
「……さて、ね」
凛の言葉に、先程までは笑みを浮かべていた美綴があらぬ方を見る。
「ふふん、なるほど。だから焦って確認してきた訳か」
「べ、別にそんな事はないぞ」
「口だけなら何とでも言えるしねぇ。……けど、少なくても今のところはそんな風じゃないから、安心しなさい。それより、今日は部活はいいの?」
話を逸らす意味も含めて尋ねる凛に、美綴は視線を持っていた荷物の方へと向ける。
「買い出しだよ、買い出し。制服なのを見れば分かるだろう? また学校に戻ったら練習だよ」
「呆れた。なら、何でここでお昼を食べてるのよ?」
「折角遠坂に会ったからね。噂の真相を突き止めようと思って」
「あのねぇ。……まぁ、いいわよ。とにかく、妙な噂が流れないならそれでいいわ」
「それはちょっと遅いんじゃないかな。もうあのミスパーフェクトが男を作ったって噂が広まってるよ? 慎二の奴もそのおかげで機嫌が最悪でね。おかげで私がこうして買い物に出てくる羽目になったって訳」
「……ご愁傷様」
心底同情した視線を美綴に向ける凛だが、慎二ってのは確か……うん、何だかいきなり俺に絡んできた奴だよな? 具体的にはあのワカメ。
確かに粘着質な性格をしているように見えたし、その辺を考えれば、ああいう奴を部活ではあっても関わり合いにならなきゃいけないのは不幸だな。
「あのねぇ、誰のせいだと思ってるんだ? 少しは心配してくれる気があるのなら、あの馬鹿を変に刺激しないでくれないか?」
「そうは言っても、向こうから近寄ってくるんだから、しょうがないじゃない?」
うんざりとした表情でパスタを食べている凛だったが、不思議に思ってピッツァの最後
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