Fate/stay night
1110話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
を示したのは凛だった。
「ばっ、ばばばばば、馬鹿言わないでよ! 何だって私がこんな奴と!」
「ふーん……どうやらまだ賭けは決まってないけど、その雲行きも怪しい、か。しっかし、遠坂がねぇ、ふーん」
「ちょっ、ちょっと美綴さん? 何か妙な誤解があるようだけど……」
「誤解? あたしが何を誤解しているのかね?」
「だからっ、それは!」
何だかよく分からないけど、急にテンパった凛。
いや、本気で何だってこんなにテンパってるんだ?
バーサーカーと遭遇した時よりも混乱しているように見える。
「ま、いいさね。それより、昼食がまだなら一緒にどうだい? それともデートの邪魔をしちゃ悪いかね?」
デート云々はともかく、他のサーヴァントを誘き出そうとしているんだから、確かに美綴と行動を共にするのは色々と不味い。
多少鍛えてはいるようだけど、所詮は一般人でしかない美綴を巻き込むのは色々と不味いしな。
だからこそ、美綴の提案を断ろうとしたのだが……
「いいわよ、変に誤解されたくはないもの。きちんと話を付けておくべきでしょうね」
『凛!?』
予想していたものとは正反対の言葉を口にする凛に、思わず念話で声を上げる。
そもそも、今日俺達が新市街にまで出てきたのはサーヴァントを誘い出す為だ。
そんな中でどう見ても一般人の美綴と一緒にいるのは、色々な意味で不味い。
『おい、美綴を巻き込むつもりか?』
『そんな訳ないじゃない。けど、そろそろお昼でしょ? なら昼食の時くらい一緒でもいいでしょ? ……それに、本気でこの辺で誤解を解いておかないと、変な風に話が広がっちゃうじゃない』
『変な風って……どんな風にだよ?』
『それは……アークエネミーには関係ないわ。それより、あんたもくれぐれもおかしな事は言わないでね。いい?』
ジトリとした視線でこっちを見てくる凛に、溜息を吐きながらも頷く。
確かに色々とあるんだろうが、聖杯戦争の最中にやるべき事なのか?
「おやおや? 目と目で語り合ってるとか……本当に怪しいな。よし、2人共。その辺の事情を詳しく聞かせて貰おうか。どこか……うん、あそこの店とか前に桜が美味いって言ってたな」
美綴の言葉に、何故か凛がピクリと反応する。
目と目で語り合ってるってのが引っ掛かったのか。
ともあれ、美綴と凛と俺の3人で近くにあったパスタ屋へと向かう。
「私はキノコのクリームソースにするけど、2人は?」
「そう、ね。イタリアントマトとモッツァレラチーズで。アークは?」
「ペスカトーレと……ミックスピッツァで」
「さすが男の子って奴だね。昼食で2つとか。……まぁ、運動部にいればそのくらいはおかしくないけど」
美綴がそう告げ、店員を呼んで注文する。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ