4部分:第四章
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おじさんは驚いていたがそれでも冷静だった。
「早くそれを取らないと」
「けれど取れないよ」
男の子は必死に取ろうとし続けていた。しかしそれでもだった。
どうしても剥がれない。そして何故かここで身体が自然に動き出していた。足が左右にぴょこぴょこと動き踊りだす。ピエロの踊りだった。
「それに身体だって」
「うん、わかってるよ」
しかしおじさんは冷静に男の子にまた返した。
「わかっているから。落ち着いて」
「このお面取れるの?」
「取れるよ。だから落ち着いて」
何度も落ち着くように言うおじさんだった。
「今はね。いいね」
「わかりました。それじゃあ」
こう言われて何とか心は落ち着いた。身体が動いたままだったが。おじさんはその間に棚の方に行きそこから何かを出してきた。見ればそれは。
「お札?」
「うん、そうだよ」
こう男の子に答えるのだった。
「これを仮面に貼ればいいからね」
「それでお面が外れるんですか?」
「うん、そうだよ」
おじさんは落ち着いたままだった、そのお札を持って踊り続けている男の子に近付きそうして。その仮面の額にお札を貼り付けたのだった。
するとそれで仮面は外れそこから男の子の顔が出て来た。男の子はとりあえずほっとした顔になっていた。
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