第10話 悪夢はふと訪れる
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ィンや皆に心配をかけちゃったなぁ。
「フィー、ちょっといいかな?」
わたしがボンヤリとしていたらリィンが帰ってきた、団長とのお話はもう終わったのかな?
「リィン、何か用事?」
「うん、いきなりで悪いんだけどさ、今から僕と町にお出かけしない?」
リィンとお出かけ?最近リィンとの時間も無かったし嬉しい。
「うん、行きたい。ちょっと待ってて、準備するから」
さっきまでの不安が嘘みたいに消えた。やっぱり考えすぎだよね、リィンがいなくなる訳がない。わたしはウキウキしながらマリアナに貰った可愛い服を選んだ。
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「リィン、お待たせ。待たせちゃったかな?」
「ううん、僕も今来たばかりだから待ってないよ。あ、そのワンピース姉さんに貰った物だよね?とっても可愛いよ」
「ん、ありがとう」
リィンに褒められて上機嫌になるわたし、この服を選んでくれたマリアナには感謝だね。
「それじゃ行こっか」
「あ、リィン。その……」
モジモジするわたしを見てリィンは一瞬考え込み、スッと右手を差し伸べる。
「手、繋いでもいいかな?」
あ、気持ち分かってくれたんだ……照れくさそうに頬を左手でポリポリとかきながら微笑むリィンを見て胸がキュウッとしそうなくらい熱くなる。
そっとリィンの手を握る、小さいけど暖かいわたしの大好きな手……
そんな幸せな気持ちに浸りながらわたしはリィンと一緒に町まで向かった。
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ゼムリア大陸西部において最大規模を誇る国、『エレボニア帝国』。四大名門の一角『アルバレア公爵家』が治めるクロイツェン州…そこに西風の旅団が滞在しているアジトの一つがある。わたし達は公都バリアハートで列車に乗り『交易町ケルディック』に向かっていた。
―――交易町ケルディック……帝国東部に位置する町で近隣に大穀倉地帯を抱え、都市外に広大な麦畑がある。主な名産品は地ビールや野菜が有名かな。あ、そろそろ到着するね。
「人がいっぱい……」
駅の外には沢山の人で賑わっていた、こんなにいっぱいの人を見たのは始めてかもしれない。
「噂通りケルディックの『大市』は凄い賑わいだね」
「大市……あそこにある沢山のお店がある所のこと?」
「うん、大市には多くの商人が集まるんだ。行ってみようよ」
リィンに手を引かれて大市へと向かった。
「うわぁ、いろんな物が売られてるんだ」
名産品である野菜や珍しいアクセサリーなど色んな物が売られていた。
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