第10話 悪夢はふと訪れる
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リィンは困惑しながらもわたしの頭を撫でてくれる……この小さくても暖かい手、リィンの手だ。
わたしはマリアナが様子を見に来るまでリィンに撫でてもらった。
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side:ルトガー
「ふんふ〜ん♪」
マリアナが鼻歌を歌いながら料理をしている、マリアナは猟兵にしては珍しくちゃんと料理ができる、俺達だと取り合えず食える状態、つまり焼くくらいしか出来ない。
マリアナが料理をするのはリィンとフィーの為でもある、二人は育ち盛りの子供だしたまには栄養のある物を食べさせないとって気にしてるみたいだ、まあ生長期の終わった俺達おっさんはいいとして二人にはいいもん食って欲しいからマリアナには感謝だな。
「姐さんの料理久しぶりやしホンマ楽しみやわぁ〜」
「しかし本当に手伝わなくていいんだろうか……」
まるで欲しかった玩具を貰える子供みたいに目を輝かせるゼノとマリアナ一人にやらせていることに何やら罪悪感を感じているレオが座っている。
まあ俺達が手伝っても邪魔にしかならないしここは任せようぜ。今はどっちかっていうとあっちの方が気になるんだが……
「………」
「えっと……」
朝からリィンの右腕にくっ付いているのは西風の旅団の姫であり俺の子の一人、フィーだった。
(おい、なんかフィーの様子おかしくないか?)
(確かに……いつもリィンの側にいるが、今日は鬼気迫るといった雰囲気だ)
(大方ボンが何かしたんやないか?)
ヒソヒソと喋る俺達を見てリィンは不思議そうにしていた。様子を見てると喧嘩したわけでもなさそうだな、むしろ絶対に離さないという気迫さえ感じる……リィンが関係してるとは思うが、う〜ん……
「はい、私特製とれたて卵をふんだんに使ったオムレツとしゃっきり玉ねぎやほっくりポテト、魔獣の赤身をいれたシチューが出来たわよ……って貴方達何してるの?」
料理を運んできたマリアナが怪訝そうな顔で俺達を見ていた。やれやれ、後でリィンから話しを聞くか。
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side:リィン
「ふう、やっぱり姉さんの料理は美味しいなぁ」
朝ごはんを食べ終えた僕は団長に呼ばれて今団長の所に向かっている。
「でも今日は何だかフィーの様子がおかしいような気がするな」
とにかく僕の側を離れない、普段からよく一緒にいるが今日は特にその傾向が強い。今も団長の元に行こうとしたが中々離してくれなかったし様子がおかしいのは確かだ。
「団長、リィンです」
「おお来たか、入ってくれ」
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