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SecretBeast(シークレットビースト)
本編 第二部 
「神になれなかった哀れな存在」
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「出ないわ!どこにそないな極秘情報試験にだすアホ学校があるねん!それになんでもできるわけではないとはなんや、わしは願いの質に応じての奇跡しか起こせんがそれでもちゃんとみんなの要求に答えてるやろ」
「ねえ、あなたが神さまならこの道どこまで続いてるかわかる?」
「おお、そういう交通安全みたいなことは得意分野やまあ、わしの背に乗ってあと一ヶ月ちょいやろ」
「まだ、そんなにか」
「でもほんとに外では一分もたってないの」
「ああ、どうもここは時空が歪んでおって通常の時の流れがおかしくなってるようや。わてもほんとはこんなところにいたくないんやけどな、おかしいでここに来る時なんども分かれ道があったやろ、あれ一度でも正しい道から外れてたらあアウトやったんやで」
「どうしてそんなことしってるの」
「そんなん、全部試したからに決まってるやろ」
 ガクッとうなだれる一同、こいつはどこまでも単純なアホだということがみなに露呈された。
「しかし、わて、この先の道のことも少し知ってるんや」
「なんだと!?」
「ああ、みなより先に行って敵情視察しようとしたら、翁の面をかぶった顔の老人がこの先で番をしているんや、それで道をきこうとしたらおじいさんがここがどこの岩戸の道が知ってるのかと聞くんで知らんと行ったらここは天神様の岩戸の道、いきはよいよい帰りは怖い、怖いとはいわないから引き返せ、っていうと消えたんじゃ、それでなんや気味わろうなって帰ろうとしたら老人が六本腕の怪物になって天神様の岩戸を荒らす奴はわしがゆるさん!っていきなり般若の形相になって追ってくるんでホンマにちびりそうになったで」

「自分だって、身の丈六十尺の大狐だろが」
「あんな、賢ちゃん、わてが賢ちゃんに助けられたように、ワテは小さい頃から弱虫で喧嘩の類はしたことないんよ」
「なんだ、島、おまえくらいのガタイがあれば本能のままに暴れ狂えばみんなふるえあがっちゃうぞ?」
「ふうん、本能のままに?」
「そうだ」
「そうか、そういやわし、大きくなってから、意外と力持ちやしな、もしかしたら喧嘩強いんかな」
「なあ、島、おまえがこの先おれに恩返ししてくれるんだったら、俺がこいつら守ってるみたいにこいつらをおまえも守ってくれよ。出来る範囲でいいから」
「いや、賢ちゃん、わて少し臆病すぎたわ、こんどはわしが賢ちゃん守る番やな、わかったで頼まれたる。約束や賢ちゃん」
「ああ、約束だ」
 島と賢治は指きりげんまんした。
「それにしても門番がいるってことはこの先なにかあるのか?」
「そういうこっちゃ、わしの鼻に狂いはない、今もこの世ともあの世ともつかぬ異質な空気が奴の匂いを運んでくる。ずっとこんなとこで門番でもしとっからか臭くて鼻が曲がるわ」
「それにしても長い廊下だ、時間の感覚がもうどれほど
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