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SecretBeast(シークレットビースト)
本編 第二部 
「神になれなかった哀れな存在」
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りおどけあって、すべてが終わったことに心のそこから感謝した。
そんなときだった。歌が聞こえてくる。
そう、どこからともなく、バハムートもリヴァイアサンも黙示録の獣も赤き竜もいなくなっていまや、全世界の人々が歌っているのだ、神を賛美し人生を喜び、友を尊び、家族を愛す歌を。
それは見事なハーモニーで世界中のあらゆるスピーカーから流れた。
そしてこの日は伝説になった。
この日をみんなで「救われし日」となずけてその日だけはどんな国の戦争や争いもしてはいけなく人生を喜び、神に感謝し友や家族を愛す日になった。

そうそう、それからしばらくして伊佐と賢治が結婚した。
結婚式の式場はまるでオリンピックでもできるんじゃないかってくらいの巨大なドームだ。各国の首脳や宗教家や政治家いろんな人々があつまりそしてまるでお祭りのようだった。
花びらが舞って花火が上がり、いろんなところから様々な民族の音楽が聞こえる。
代表してローマ法王が祝辞を述べる。
「この世界の危機に際してそれを退けた二人とその仲間たちに今日一番の喜びが舞い降りました。私は法王としてではなく一人の人間としてこれを祝い、そしてともに喜びたいと思います」

 するとウエディングドレス姿の伊佐が現れた花さえ恥じらうほどの美しい容貌だ。
「イサさーん、おめでとーう!」
 友恵やみんなが最前列で声をかける、それに少し照れながら伊佐は手を振りかえす。
賢治が燕尾服に身を包みそしてさっそうと
伊佐の体を抱き上げた。
「お、おい賢治」
「みんな、それから島―ありがとな!」
 みんなから歓喜の声が上がる。
島は、ひっそり会場の影からうるうる涙を流してたのを友恵に発見されて前にひきづりだされた。
「さあ、婚姻の指輪を」
賢治が箱に入った指輪を取り出すとそれを
伊佐の指に通す。
 伊佐のおとうさんが涙でぼろぼろになっている。
「まあまあ、お父さん、そうだわ、これからでもおそくないわ、私もう一人くらい子供がほしいわ」
「香苗、おまえ!」
「はいはい」
 お父さんはお母さんの膝でおーいおーい泣き崩れる。
「賢治も大人になったネ、母さん?」
「ええ、でもまだ大学生活が残ってるでしょう?いったいどうするのかしら?」
「それはですね、賢治さんのお母さん」
「あら友恵ちゃん」
「それは、私たちの物語はまだまだつづいていくのですわ。お話はこれでおしまいですけど」
「あー!おまえ、一番いいとことりやがって」
「ほほほ、この天光、そういう抜け目はないのですわ」
「わたし、みんなともっと遊んでいたいわ」
「だから、みんなで同じ大学受けたんじゃん」
「そう、なんだか面白い大学であのあと世界中のさまざまな権威が結集して新たな学びの場を作る
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