本編 第二部
「神になれなかった哀れな存在」
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襲ってくる。
しかしそれを伊佐が止める。
「賢治一人に負担させはしない。わたしの本当の力を思い知らせてやろう」
敵は一瞬の光明から無量大数の攻撃を放ってくる。もはやその一撃一つ一つが神と同等であるように。
だが伊佐には当たらない。まるで伊佐の懐がどんどん、広くなってどれだけ近寄ろうとしても近寄れないようにそして伊佐自身も強く強大になっていた先ほど門の前で見せた、力の片鱗は上位の力を持つ者でさえも金縛りにさせそして卑小なほど弱く見えてしまう。
そして伊佐の二つの両の手にやつらはすっぽり収まってしまうとその両の手がゆっくりと閉じてすべてはつぶされてしまった。
残った者は伊佐に勝ち目がないとわかると賢治の方へだが。
賢治の前ではその光にふれるとまるで焼き滅ぼされるように掻き消えていく。伊佐の体からも光がほとばしりはじめ、島は神の位が上がって金色の光に包まれている。三人の光が強くなるにしたがってこのくらい洞窟は照らされすべてが明瞭に見えてきたそして見えたのは大きな神殿だった。神殿は陰気な空気に満ちていて奥にいくにしたがって、ものすごい魔力のようなものを感じた、そして地に渦巻く渦を見た。
世界の混沌が渦巻いているみたいだ。
三人はそれに飛び込んだ。
するとあたりは宇宙の真っただ中にいるようだ。
前後左右上下の間隔がなくなり、どこまでも広がっていく銀河の星々が瞬いて見えた。
そこにはあのバハムートよりも巨大な神のような存在がいた。
「われこそが、56億七千万年後の世界に厄災をもたらすものなり!おまえたちが信じる神は国一つ民族一つ違うだけで姿形も形態もなにもかも違う。それでも神を信じるのか?
紛争や戦争をみてそれを神は救ったのか?56億七千万年後の世界になっても救いの手一つ捧げない神を信じ続けられるのか?」
「56億七千万年後の世界、わたしはその時こそ人間がその厄災を取り除くにふさわしい存在になっていることを望む。神は姿を現したり声になって道を導いたりそういうことをしてくれるから神なのではないんだ。奇跡ではなく神を信じ、世界に感謝し、平和を喜び、
争いを嫌う。人間の本性を探り、そして人間の根源的な悩みさえも救い、そして困っている人には食べ物や水を分けて上げ、そうやって良いめぐり合わせを送ってくれる神に感謝する、感謝することで素直で健全な心を養うそれが神のなさる真実ではないか?ならばおまえはなんだ?人を惑わし、混乱に陥れ、暴力で世界を覆い、心を破壊し、人と人のつながりを嫌う。おまえこそ、何故だれからも信じられない?それがお前の一番の不満じゃないか?本当はおまえだって救われたいはずだ。そうだ、神に祈ってはどうだろう、あなただって一人で生きることはできないのだ。
神様がいるから友人を信じられる、恋人を信じられ
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