暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第1章:平穏にさよなら
第8話「“夢”と熱」
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わかりました。担任の先生に伝えておきます。お大事にね?】

「はい。」

  ...よし、これで大丈夫だろ....っとと...。

「あー...結構辛いな...。」

「お兄ちゃん...無理しないで...。」

「いや、緋雪の方が熱があるんだから、無理せず寝とけって。」

  とりあえず、緋雪が寝ているベッドにもたれるように座り込む。

「...こんな状態じゃ、緋雪の吸血鬼化をどうにかする事もできないな。」

  実は、昨日から緋雪の吸血鬼化は治っていない。吸血衝動自体は収まったけど、肝心の羽や赤い瞳などは元に戻っていない。

「羽って...結構邪魔なんだよね...。」

「背中に何か挟んでるようなもんだもんな。」

「うん...。感覚もあるから、背中に手を敷いてるみたいな感じ...?」

  あー...なにもやる気が起きない...。というか体がだるい...。

「ちょっと...眠るか...。」

「うん...。あ、お兄ちゃん、そこでいいの?」

  緋雪はベットに入ったままだけど、僕はもたれてるだけだったな。

「そうだったな。自室に戻r「待って。」...どうした?」

「えっと...一緒に寝てくれないかなぁ....って。」

  手を掴まれて、上目遣いでそう言ってくる。

「...すっごく暑くなるけど..いいのか?」

「うん。今はお兄ちゃんといたい。」

  ...しょうがない。熱が引いたら布団を洗うか。

「...にしても、どうしたんだ?こんな事頼み込んでくるなんて...。」

「...ちょっと、嫌な夢を見たから...。お兄ちゃんと一緒なら、大丈夫かなって。」

  夢か...。今朝のを思い出すな。

「そっか。...なら、安心して眠れるね。」

「うん。...お休み...。」

  そうして、僕達は一緒の布団で寝た。









「....う、うーん....。」

  ふと、目を開ける。すると、目の前には緋雪の寝顔があった。

「なんで緋雪が...って、一緒に寝たんだったな。」

  寝る前に何をしていたのか思いだし、緋雪を起こさないように布団を出る。

「...うん。意識は大分はっきりするな。...熱は治まってないけど。」

  もう眩暈とかはしてないため、家事とかもできるな。

「<ぐぅ〜>...朝は何も食べなかったからな...。おかゆでも作るか。」

  緋雪の分も作っておかないと...。





「うぅ....お兄ちゃーん....?」

  フラフラとしながら緋雪が起きてきた。

「緋雪、無理しなくていいよ。」

  まだ熱がある僕が言えた事じゃないけど。
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