第1章:平穏にさよなら
第8話「“夢”と熱」
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....!」
「黙れっ!!」
“化け物”と言う単語よりも、彼を非難した事に何か言おうとした“私”を遮り、彼は致命傷を負っているとは思えない声量でそう言った。
「お前に...■■■■の何が分かる...!次、同じ事を言ってみろ...!地を這ってでもお前を...殺してやる...!!」
「■■■....。」
致命傷を負ったと思えない気迫で、彼はその人物へそう言った。
「ひっ...!?」
「...まぁ、そんな機会、二度と来させないがな...!」
そう言って彼は一つの剣をどこからともなく出現させ、それを射出するように繰り出してその人物を殺した。
「ぐっ...!?」
「■■■!?しっかりして!今、治療を...!」
「...ダメ..だよ。心臓を貫かれてる。...今、こうやって喋れるのはリヒトの補助のおかげだよ...。」
「そんな...!?」
治療を施そうとする“私”に、彼はそう言って止める。...あれ?“リヒト”?それって、お兄ちゃんのデバイスの名前だったような...?
「...リヒトも、悪いね...。ここで終わってしまってさ...。」
〈...いえ。私は、マスターの相棒ですから...。〉
「はは...。でも、僕が死んだらちゃんと違う主を探せよ...?」
彼の首に掛かっている白いクリスタルに彼は話しかける。
〈お断りします。例え、貴方が生まれ変わるのを待ってでも、私は貴方以外に仕える気はありません。〉
「..は、はは..。それは、困ったなぁ...。」
クリスタル...リヒトの言葉に、彼は苦笑いしながらもどこか嬉しそうだった。
「...■■■■。」
「....なに?」
“私”は涙を流しながら、彼の言葉を聞く。
「....助けてあげられなくて....ごめん...な....?」
「ぇ.....。」
そう言って、“私”の頬に触れるぐらいまで手を伸ばした後、その腕は力なく落ちた。
「■■■....?■■■ってば...。起きて...起きてよ...!」
間違いなく、死んだ。それでも“私”は彼の体を揺さぶる。
「お願い...!起きてよ...!私を...独りにしないで....!」
懇願するように“私”は彼を揺さぶり続ける。...だけど、彼はもう、目を覚まさない。
「あ...あぁ...ああああああああああ!!!」
突きつけられた現実に、“私”は絶叫した。
―――!――!
周りから、人がやってくる。それに“私”も気づいた。
「....お前たちの....お前たちのせいで....!!」
“私”から魔力が溢れ出す。怒り、悲しみ、
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