2部分:第二章
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かぐわしい甘ささえ含んだその香りが車の中を支配していく。男の子はその中で運ばれてくるその紅茶とクッキーを見ていた。そうしてその中でまた言うのだった。
「それでおじさん」
「何かな」
「ピエロですけれど」
テーブルの上に紅茶とクッキーが置かれた。ピエロのおじさんは二人に向かい合う形で座った。こうしてようやく本格的な話になるのであった。
「あれってどうやってなるんですか?」
「最初はね。仮面を被っていたんだよ」
「仮面をですか」
「うちのサーカスじゃ最初そうだったんだ」
こう男の子に話すのだった。
「最初はね。けれどそれは止めたんだよ」
「どうしてですか」
「色々あってね」
目が動いたがそれでも語りはしなかった。
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