ハイスクールD×D 妖狐伝
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、鯉伴。久世さんが凝視してくるので束ねていた尻尾を解きながら膨らませる。左右に同じ数だけ向けて数えやすいようにする。
「七、八、九、十尾だと!?」
「潜在能力じゃあ大将を越えてんだよ、このいたずら子狐は」
あざとく可愛らしいポーズをとって狐っぽく鳴いてやる。
「齢七にして八坂を超える力を持つか」
「力を持ってるだけで使いこなせてるとは口が裂けても言えないですが」
「その硬い口調も止めにしろ。本当にいたずら好きな奴だな」
「我々の未来に関わる話です。硬くて結構。それで、この提案のっていただけますでしょうか?」
「乗ろう。だが、火室達はどうにもできぬぞ」
「鯉伴、奴らは主流か傍流、どちらだっけ」
「傍流も傍流。上は不況で生き残りのために運営方針切り替えてるからな。妖怪を退治したって金がもらえるわけじゃないからな。依頼があって初めて金になる。だから維持するために副業を考えてたぞ」
「なら、ああいう跳ねっ返りは閉まっちゃった方がいいんだよねー。ねぇ、おじさん」</div>
活気に溢れる街っていうのはいつ見ても良いものだ。いやぁ〜、2年前に一肌脱いで大正解だったな。まあ忙しすぎるのも問題なんだけどねぇ〜。組の立ち上げなんてまだまだ先で良いって言ったのに。それだけの力があるんだから若いうちから経験を積めだなんて。オレはまだ気ままに過ごしたいんだけどねぇ。
いつものように裏通りを和服に和傘に狐のお面に下駄と時代に喧嘩を売ってる格好で、よく考えたら裏京都じゃ普通か。表側だと観光客によく注目されるけど。一緒に記念撮影したりとか。綺麗なお姉さん達にだきしめられたりして役得です。さりげなくお世話になっている店に誘導したりしてますよ。客寄せパンダも兼ねてます。
そんないつもの休日に変化が訪れた。十字路の横から紅色の塊が突撃してきたのだ。
「きゃっ!?」
「ごはぁ!?」
気を抜いていたところに横からの衝撃に耐え切れず押し倒される。一瞬だけ尻尾を出して衝撃を殺したので怪我はない。とりあえず何が起こったのかを確認するために紅色の塊に視線を移す。そこには綺麗な長い紅色の髪を持った少女と言うか幼女と言うか、まあ年下の悪魔の女の子が居た。
「大丈夫か?」
「う、うん。それより、私行かないと」
「案内役から逃げてきたのか?」
逃げてきたという言葉にビクッと反応する少女にため息をつきながら立ち上がらせて、一緒に和傘の下に入らせる。
「静かにしてろよ」
「えっと」
「隠してやるよ」
そう言って妖力で傘の外側に貼っていた呪符を内側に貼り直す。絵柄が変わり、本当に誰かが覗いている目のような形に少女が驚く。
「ひぅっ!?
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