ハイスクールD×D 妖狐伝
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オーダーメイドで、腰につけてる狐の面は京都で唯一の面職人の吾郎さんに作りかたを教えてもらいながら私自身で作り上げた物。みんな、オレが妖怪だと気づいていながら気づかないふりをしてくれて、本当の孫のように接してくれた方々だ。街というのは人そのものだ。私は、あの人たちの助けとなりたい」
睨む久世さんから視線をそらさずにそう言い切る。暫し沈黙が流れ、久世さんが口を開く。
「嘘ではないようだな。そこらのガキ共よりもしっかりとしてやがる。小僧もう一度名を聞かせてくれ」
「十を束ねると書いて十束、そう申します」
「十束だな。儂は久世宗兵、京都一帯の表と裏を管理する者だ。それで、妖怪側の提案とは一体なんだ?」
「根本的な原因は先ほども話した通り、金です。今は日本全体が不況となっており、何処も厳しい。むしろ、京都は世界的に見ても観光地ということで他よりはマシと言った所です」
「まあそうだな。ギリギリだが、なんとかやっていけてるからな」
「ええ。ですが、このままだと厳しいのも現実。ここで我々が利権で食い争うのは下策。小さなパイを奪い合うぐらいなら自分たちで大きなパイを焼いて貪り食う方が建設的です」
「ふむ、だがその大きなパイをどうやって作る」
「ターゲットは悪魔。あそこは金が余っていますからね。まあ、それと同時に天使と堕天使もターゲットに加えます。三者に干渉しなければ変な疑いを向けられてしまいますからね」
「なるほど、そう来るか。危険も大きいが返りもでかそうだな。どうやって危険を減らす」
「現在の所、京都に入る際には他種族は許可証を持った上で緊急時以外裏京都には入れず、指定された区域で許可を得た行動しかできません。それを条件付きで解放します。条件は表裏京都から何名かの案内役兼監視役兼護衛を付けること。付ける人数によって常識的な金を払うこと。大まかにはそんな所でしょう」
「ふむ、そんな所だろうな。だが、日本神話勢はどうする?あそこは京都自体に干渉しないが自分たちの領域にはうるさいぞ。そこが一番の観光地なのにだ。そちらはどうする?」
「ああ、そちらは既に交渉済みです。力ずくでしたが最終的には大人しくするのであれば普通の参拝や拝殿を見学する程度で、被害が出れば修繕などは我々妖怪が責任を持って行うことで許可してくれました」
「力ずくだと?」
「ええ、少し大変でしたが」
「鯉伴、どういうことだ?儂には十束が日本神話勢を力で押さえつけたように聞こえるが」
「ああ、そうだよ。八坂の大将にこの話を持って行く前に十束の馬鹿は日本神話勢にカチコミを掛けやがったんだよ、一人で」
「なんだと!?」
「名は体を表すって言うだろう。今見えてる尻尾に騙されるな」
ちぇっ、ネタばらしが早いよ
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