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ホウエン地方LOVEな俺がゲームの中に吸い込まれちゃった
初バトルは驚きと共に
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回ばかりは協力しましょうかカルム」

 準備が整ったことを確認して、俺は腰からモンスターボールを引き抜き投げた。恐らくフクジさんが広めたのであろうチャンピオンの噂にこのバトル場の周りは沢山の人が押しかけている。ここでヒンバスでも出れば笑い者だっただろうけど、俺の予想が正しければ中身は……。

「シャァァモ!!」
「うおおおお!バシャーモ!!!俺の最初のポケモン!!俺の相棒!!!!」

 落ち着け俺。

 ……やっぱりバシャーモだった。これで俺の予想はほぼ確信にかわる。チラッと他のボールの中身も見るとやはり予測通りのメンバーだった。
 そう。俺がエメラルドで常に行動を共にしていたレギュラーメンバー。彼らがそこにいた。
 そしてこのことは俺の立場を決定付ける。

 つまり、俺は本物のホウエン地方チャンピオンとしてこの世界に君臨しているということだ。

 勿論他に『ユウキ』というチャンピオンがいてもおかしくはない。
 推論はこうだ。
 俺はバシャーモのぬいぐるみに押し倒されXの起動中だった3DSに吸い込まれた。……と仮定する。何も俺だって信じてる訳じゃない。
 その次。てっきり夢だと思っていたが、アブソルの背に乗せられる前。俺は声を聞いていた。
 『まず始めに君の名前を聞かせてくれないか?』と。
 確か俺はそこで《ユウキ》と答えたのだ。ユウキはエメラルド、ルビー、サファイアの男主人公のデフォルト名。俺はいつだってその名前を使用してポケモンをやっていた。
 ここの地方が何処だか分からない(X起動中だったためXの世界の可能性が高い)が、トロバくんがユウキを知っていたことからこの世界は確かにホウエンと繋がっている。
 そして極め付けは、直前に掴んだゲームボーイアドバンス。
 良く確認していなかったが、前に遊んだ時ソフトを入れ替えた覚えはない。おそらく入っていたソフトは『ポケットモンスターエメラルド』。
 ユウキという名前と、掴んだゲームソフト。その二つが合わさってなんらかの作用をしたとするならば、

 チャンピオン『ユウキ』は何か目的があってこの地方にきたという設定になっているのではと。

 突拍子もない発想だがなぜだか俺は納得出来た。

 さて、そんな思考の渦に俺がハマっているとセレナとカルムがそれぞれポケモンを繰り出してきた。

「いけっニャオニクス!」
「頼んだルチャブル!」
「ニャオニー!」
「ルチャーーブル!」

 ……?
 ニャオニクス? ルチャブル?
 おいおいまさか。これでも全国図鑑丸暗記してるんだぞ。その俺が知らないってことはコレ!

 ーー新ポケじゃねえか!!!

「くっ、まさかそう来るとは思ってなかったぜ」

 でもいよいよここがXの中って可能性が濃厚になって
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