逆鱗の時間(2016/05/16 一部修正)
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なる追い打ちを掛ける。
「はは、ははは。はははははははは」
「ぐあ、あっ。ぐっ、ぎゃあ!あ!ぐわっ!!あぁ!!!」
イッキ君は悲鳴を上げる鷹岡先生に対して、容赦なく残った左足を日本刀で何度も刺し貫いていた。まるで態と苦痛を長引かせる様に。
何がそこまで彼を豹変させたのか。それは誰にでも分かることだった。鷹岡先生がイッキ君の大切としている者――神崎さんに手を出そうとしたからだ。
自業自得と言ってしまえばそうなのかもしれない。けれど、このまま鷹岡先生が本当に死んでしまったら、僕達は今まで通りイッキ君と付き合うことができるだろうか?
その考えが頭を過った瞬間、僕――いや僕達の身体は既に動いていた。
【視点:樹(暗殺モード)】
俺の大切な者に手を掛けようとした。その愚かさを魂にも刻み付ける為、俺は敢えて鷹岡の急所を狙わず、嬲る様に追いつめて行った。
そして、ついに動けなくなった鷹岡に止めを刺す為、その頭に日本刀を振り降ろそうとした瞬間、無数の牙が俺に襲い掛かって来た。
俺は縮地を使って牙を難なく避け、再度止めを刺そうと鷹岡へと近付こうとした瞬間、今度は空気の塊を頭上から叩き付けられ、更に超臨界流体の壁をぶつけられ鷹岡との距離を離された。
「………何のつもりだ?カルマ、悠馬、寺坂」
俺を攻撃してきたのは、鷹岡を背に俺の前に立ち塞がるカルマ、悠馬、寺坂の3人だった。いや、立ち塞がっているのは3人だけじゃない。烏間先生と渚、龍之介、正義、菅谷、吉田もいて、烏間先生に至っては銃を向けてきている。
「鷹岡のヤローはもう気を失ってる。四肢もこんな状態じゃ、二度と使いもんになんねぇ。もういいだろ?」
「寺坂の言う通りだ、イッキ。それに鷹岡は早く病院に連れて行かないと死んでしまう」
「治療薬も手に入ったんだしさ。殺す必要はないでしょ?ここらで終わらせときなよ、イッキ」
「………そこのカスゴミは有希子だけじゃなく、クラスの女子全員を犯すとか言ったんだぞ?生かしておく必要性を全く以って感じない。だから殺す」
「イッキ君。この世に必要じゃない命なんてないよ。鷹岡先生は確かに屑かも知れない。でも、だからって死んでいいってことにはならないよ!それにいくら屑でも殺しちゃったら、その時点でイッキ君は殺人罪で捕まっちゃうよ」
「……渚。お前、結構キツいこと言うな」
「確かに。意外だ……」
「南君。渚君の言う通り、ここで君が鷹岡を殺せば、君は殺人罪に問われる。それでもいいのか?」
「………烏間さん。俺は拷問紛いな暴行をされた上、達磨にされて殺されそうになった。しかも、そのカスゴミは大量強姦を行おうともしていた。身の危険を感じたんだ。ここでそのカスゴミを殺しても正当防衛が成り立
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