新たな波乱が地に降り立つ
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、それこそ重ねに重ねて掛けていく。
「溜める……溜める……溜める……っ!」
『やっぱ同じ場所に掛けルト、三回目から極端に効果自体が落ちるやがルカ……ダガ!』
「ん! 『変わらないモノ』もあるっ……!!」
その変わらないものを活かす為に、グラトニーは時が来るまで只管、ウージ相手にラッシュに付き合い続ける。
左腕に、力を蓄え続ける。
飛び交うのは紫では無く、柿色の鈍い閃光。密度こそ無くとも速度と数なら “紫” を優に超え、煌々として立ち上がる柘榴石の炎と、何度も何度も……何度もぶつかる。
ぶつかって、ぶつかって、ぶつかり合う。
「Man iet v?l! ―――――《火猿腕》ゥゥ!!」
時が、訪れた。
「今っ―――《ブレーク=マグナム・ネオ》ォォッ!!」
今までの度の一撃よりも一層燃え盛り、辺りを真っ赤に照らす業火は、単純なパワー重視の小細工抜きであるからこそ、洒落にならない威力を誇る。
だがグラトニーもまた、相手の繰り出した技にさらに改良を加え、己の物として取り込み解き放つ。アレだけ鈍い柿色の光は、今では相手と押しあえる輝きを持ち得ている。
果たして…………その一撃は、焔の重撃を轟音を上げて撃ち返した。
「s?p?gs!?」
「終わらない!」
大技を真正面から跳ね返されたウージはガードも出来ず、グラトニーは一気に詰め寄って左腕でがっしり掴み、手を広げた状態で『固定』された右腕で思い切り持ち上げた。
「く、ああああっ!!」
此方もダメージが積み重なっていた右脚に鞭を討ち、空気を思い切り噴出させて飛び上がる。
幼子がの男を持ち上げる、宙を飛ぶという余りにも異様な光景の中、歯を噛み鳴らす位に食い縛ったグラトニーが、更に向う脛から風を吹き出させる。
「うりゃああっ!」
「!!」
掌底の要領で腹に左腕を叩きつけ、体ごと動かし支えの右手を勢いよく振り出した。
投げ付つけてから軽く曲がったウージの体が何故か『柿色のオーラ』に包まれるが、それを見間違いかと見直す間もなく―――空中で折れ曲がって一気に加速した。
まるで “今” 殴られたかの様に。
「Wow Oh Aaaaaaaaaa!?」
固定を解除する事で解かれるエネルギーを逆利用した、見事な投げ技にウージは二重の意味で驚き、またも過大な音を上げて地面に激突した。
「決まりっ―――《ブレーク=バズーカ》……!」
《ブレーク=ショット》などが周りの物を、《ブレーク=ライフル》が自身の体を弾丸とする様に、《
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