暁 〜小説投稿サイト〜
東方乖離譚 ─『The infinity Eden』─
第0章:幻想に囚われた少女
プロローグ:幻想世界に輝く流星
[3/5]
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
、今までこの道は1年以上通っているが、工事があった何てことは無い。
……ふと、何故か興味が湧いた。
普段はこんな未知の道があっても(親父ギャグにあらず)興味を惹かれる何ていう好奇心旺盛な性格はしていない。けれど、何故かその道にはとても興味を惹かれたのだ。
「……ちょっとだけなら」
自転車が入るような広さは無かったので、自転車を適当に留めて小道に踏み込む。
その小道は特別汚いという訳でも無かったが、清潔感があるという訳でも無い。
陽が当たらない分、寒さは増している。細道に溜まった寒気が、容赦なく柔肌を撫でる。
だが、そんなモノは些細な事だと言いたいかのように、意識は奥へ、奥へと。
パキンッ!
「ッ??」
ガラスが割れるような音。足元から鳴った所を察すると、なにか窓ガラスか何かの破片を踏んだか。
そんな予想と裏腹に。
──おいで。
その、視線の先には。
──おいで。
「……ッ!何……これ……っ??」
──此処は。
突如出現した「罅割れ」が。
──君の居るべき場所ではないよ。
■■■■の足を、飲み込んでいた。
「っ!抜けない??なんで!?なんで??」
罅割れは大きくなっていく。パキリ、パキリと『穴』が広がり、更に中からは無数の白い手が、■■■■の足を引きずり込もうと、その手で■■■■に絡み付いていく。
「やっ、やだっ!離してっ!助けて!誰かっ!」
助けを求めても、誰も答える者は無い。それどころか、今まで進んだ道は既に無い。
罅割れは拡大し、既に体の半分程が罅割れの奥の世界へと引きずり込まれている。
何が起きているのか。どうすれば良いのか。
そんな事は、今の■■■■に分かる筈もなかった。
「誰……か……」
伸ばした手を取る者は。
「……おとー……さん……おかあ……さん……」
誰も居ない。
──助……けて。
虚ろな意識は、そこで途絶えた。
────────────
「ったく、なんたって紫が居るのよ」
「あらあら、良いじゃない別に。一回くらい混ぜてくれたってバチは当たんないわ」
指定された場所にやってきた霊夢と魔理沙を迎えたのは、霖之助と共に居た八雲紫であった。
霖之助によると、魔理沙が香霖堂を訪れた直後にやってきたらしく、自らの同行を申し出てきたらしい。
「ったく、アンタならいつでも見れるでしょうに」
「つれないわねぇ」
紫は不満気に頬を膨らませ、そしてすぐに悪戯っ子のような笑みを浮かべる。そこまでして紫が見たいほど、今年の流星雨は特別なのだろうか。
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ