Fate/stay night
1109話
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く。
「もういいわ。とにかく、今はここで別れましょう。けど、忘れないで。明日からは私と衛宮君は明確な敵同士だという事を」
冷然と告げる凛だったが、衛宮はそんなのは理解出来ないとばかりに口を開く。
「だから、俺は遠坂と敵対するつもりなんて……」
「無理よ。これは聖杯戦争だもの。どうしても私と敵対したくないというのなら、このまま真っ直ぐに教会に行って言峰に保護して貰いなさい」
「それは駄目だ。俺は聖杯戦争で酷い目に遭う人を増やしたくないんだ」
「……もういいわ。好きにしなさい。ただ、改めて言っておくけど、次に私と衛宮君が会ったりしたら、その時点で戦いが始まると思いなさい」
「……何でだ? 聖杯戦争ってのは、人の目のある場所じゃやらないんだろ?」
心底不思議そうな表情を浮かべる衛宮だったが、既に凛としてもこれ以上は何も言うつもりはないのだろう。小さく溜息を吐いてから、その場で衛宮とセイバーへと背を向ける。
「そう思っているのなら、それでもいいわ。とにかく、自分の行動で後悔をしないようにするといいわ。アークエネミー、行くわよ」
凛の言葉に頷き、無言でセイバーと衛宮に視線を向けてからその場で踵を返す。
一瞬セイバーが後ろから斬り掛かって来る可能性も考えたが、この短い時間セイバーと接しただけでも典型的に正々堂々を重んじる騎士道精神の権化みたいな性格をしているのは分かる。
そんなセイバーだ。幾ら何でもそんな真似はしないだろうと判断し、背中を見せたのだが……結局はその通りだった。
「凛、次にあいつらと会った時には……」
「ええ、分かってるわ。見逃すのは今回だけ。聖杯戦争がどんなものなのかは、今日の件で衛宮君も分かったでしょうから。それでも懲りずに動いてたりしたら……狩るわ」
「いいんだな?」
一応念の為に聞いておくが、それに戻ってきた返事は無言の頷きだった。
「そっちはそれでいいとして、問題はバーサーカーね。正直ヘラクレスを持ってくるなんて思わなかったわ」
「確か、マスターはステータスを見る事が出来るんだったよな? ステータスは?」
その言葉に、凛は憂鬱そうな表情を浮かべつつ口を開く。
「とんでもないわよ。さすが大英雄ヘラクレスってところね。筋力A+、耐久A、敏捷A、魔力A、幸運B、宝具A」
「確かに強いけど、俺の方が能力的には上だと思うが?」
俺の能力は、筋力A++、耐久A+、敏捷A++、魔力EX、幸運C、宝具EX。ぶっちゃけ、幸運以外ではヘラクレスを超えている。
「それはそうだけど、あんたの場合はサーヴァントの切り札でもある宝具がEXなのに???とかになってて使えないでしょうが。それに対してヘラクレスはステータス的にはアークエネミーよりも低いけど、蘇生魔術の
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