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魔法少女リリカルなのは ~Emperor of the WGOD~
ジュエルシード編T
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真っ白な空間。どこを向いても果てしなく続く純白の世界になぜ自分はいるのか。考えてみたが特に思い当たる節がない。最後の記憶をたどって思い出すと、自分は昨晩までは自室にいて夜の十時を回ったころにベッドにいき、そのまま眠りについた。それが今思い出せる一番最近の記憶。
本当に自分はなぜここにいるのだろう。そもそもここはどこなんだ。他に誰かいないのか。次々と思い浮かぶ疑問にだんだんと頭が混乱してきた。考えるのはもうやめようと思った時、背後で誰かの喋り声が聞こえた気がした。俺は真っ白い世界の中、前か後ろかもわからないまま、ただ声のする方へと進んでいった。ある程度進むと声もはっきり聞こえてきて、目の前に白ではない鮮やかな朱、落ち着きのある翡翠、ぬらりと揺れる漆黒の三色の色が光り輝いて浮かんでいるのが視えた。

《白虎が新しい主を見つけたみたいね。》
《そうみたいだなぁ、どうやらこの感じやつらの血筋の末裔が宿主みたいだぞ。》
《.............。》

不思議なことにあの光達?が会話をしているみたいだ。順番的には朱→黒→翡翠のように聞こえた。白虎の名前が出ていたからおそらく白虎の知り合いであろう。光達はまだ会話を続けている。

《歳はいくつだろうなぁ?ん?なんだ、まだガキじゃないか。ほんとにこいつが白虎を起動させたのか?》
《........そうじゃなければ、我々はこのように目覚めてはいない。》
《そうよ〜、まだ子供のようだけど魔力量はっと....。あらあら!随分高いのねびっくりしたわ!》
《むむむ、これなら白虎を扱えたことを認めざるを得ないな...。しっかし、世の中ってのは随分と変わるものなのだな。このようなガキンチョが魔法を使えるような時代になるなんて》
《その辺はまあ、あの人たちの子孫ってことで納得いくんじゃない?血筋が色濃く出る世代ってやっぱり一つや二つあるものよ。覚醒遺伝ってやつよ、きっと!》

少し貫禄が漂う口調で男性っぽいのが黒いので女性のような口調が朱、あまりしゃべらない若い女性の口調が翡翠のようだ。

《まあ、こやつが我らの担い手になれるかどうかは後々わかっていくことだろう。》
《そうね、順調にいけば次から次へ表に出ていけるものね。となると、次に出られるのは...。》
《.....自分だ。》
《あ、やっぱり?じゃあ今回も私が一番最後になりそうねぇ。退屈になりそう...。》
《我は出番があれば行くだけだがのう。できることなら最後までのんびりしてたいもんだ。》
《とかいって、出れたときいっちばんはしゃぐのは貴方でしょう?ふふっ》
《呼ばれりゃいつでも全力で応えるのが、我の主義なのでな。手抜きはできるだけしたくない。》
《そういうところなぜか真面目だよねぇ。あれ?もう休むの、せいちゃん?》

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