暁 〜小説投稿サイト〜
ホウエン地方LOVEな俺がゲームの中に吸い込まれちゃった
始まりは突然に
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らせようとしてくれる優しい性格を持っている。その境遇に俺は感銘を受け、HGSSでは連れ回って冒険を楽しんだものである。
 と、俺がそこまで詳細を羅列出来ることからわかるだろう。
 それはルビー・サファイアで初登場したあくタイプポケモン。


 まごうことなき『アブソル』がそこにいたのだ。



「ポ、ポ、ポケ、ポケモン!!!!!??」
「ど、どうしたの」

 この先はまあ、しょうがないだろう。驚きが一周回って気がついたらアブソルに飛びかかっていた。



***



「ど、どうしたの!?いきなり」
「い、いやすまん。今のはしょうがないんだ。普通の反応なんだよ」
「?」

 暫くモフモフやった俺はアブソルから離れ、気持ちを落ちつけていた。セレナに危ないやつ認定されただろうが今はそんなことは問題じゃない。
 一番の問題はなぜここにアブソルがいるのかだ。
 正直全く状況を把握できていない。俺はさっきまで家でゲームをしていた筈だ。そんでエメラルドをやろうと思い立って、押入れを弄ったらバシャーモの人形が倒れてきた。
 ここまでは良い。
 そんで俺も押し倒されて……バシャーモに押し倒されるとかご褒美じゃねえか。ごめんなんでもない。
 そしてなすすべなく押し倒された先には任天堂の次世代ゲーム機が置いてあった。
 思い出せるのはそこまで。俺の記憶は完全に途切れていた。


 倒れた先にはポケットモンスターXのタイトル画面を表示した3DS。


 そうだな。この状況で考えられることなんて俺には一つしかない。
 ーー例えばゲームの中に入るとか。

「セ、セレナ。ホウエン地方って知ってるか」

 だからこれは、そう、確認だ。
 んな現実離れした現象が起こるはずない。あくまで取り敢えずだ。『地方?何それ。県じゃなくて?』とでも返ってくれば万々歳なんだからな。
 まあきっと普通の返答が……


「ホウエン……あ!少し田舎の地方だよね。不思議な文化遺産が沢山ある」


 ーーミシィィィィっと音がしそうなくらいの衝撃が俺の全身を貫いた。




***




「あ、あれはマリル!!本物は一段と愛らしい!」

 何処を見てもポケモンポケモンポケモン。幸せ過ぎる!

「えーと、ユウキ?もうモノレール停車したけど」
「本当だ!おしっ行こうぜ」

 そう。俺は平常運転だ。テンション爆上げだがそれだけ。
 意外か?
 いやいや俺は逆だ。パニックになる?そんなわけがない。ポケモン大好き人間、ポケモン狂の俺がポケモンがいて興奮しすぎてぽっくり……というならまだわかるが、ここがゲームの中だとか、元の世界に帰れるのかだとか、そんな転生物の主人公みたいな疑問は俺とは無縁
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