暁 〜小説投稿サイト〜
ホウエン地方LOVEな俺がゲームの中に吸い込まれちゃった
始まりは突然に
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ってなかったわね。ここはヒヨクシティよ」
「ひよ、比翼、日浴?日浴市?」

 珍しいな。日浴市なんて聞いたこともない。しかもヒヨクシティだと。えらいハイカラなアダ名だな。

 ……いやまず、何故俺が知らない場所に俺が居るんだってとこに突っ込んでいいだろうか。

 と思い改めて周囲を見まわしてみる。
 まず窓を発見した。見える景色は海。
 ……海!?俺の住んでいるところは海に面してないぞ!
 と思ったがスルーしておく。ツッコミキャラを自負する俺としてはすぐにでもスキルリンクスイープビンタ並みの連続ツッコミをお見舞いしたいところだが、現状把握は大事だ。ツッコミはあとでも出来る。
 そう考えて俺は視線を這わせた。
 目についた先は鏡だった。

 いや、まあいいや。こればかりは驚いたってしょうがない。


「なんだこの服装はぁぁぁぁぁ!!」


 今の俺の服装はとんでもないことになっていた。
 白と緑のニット帽にオレンジと黒系の色を基調とした半袖、半ズボン。つまり……


 エメラルド、ルビー、サファイアの主人公『ユウキ』の格好になっていた。


 ……すんません。超大興奮っす!
 だってお前、このコスプレ完成度やばいぞ。RSEを愛しすぎている俺が『俺としては緑より赤の配色の方が』……なんて小言の一つも言えないレベルで凄まじいからな!

 いやまてまて。おつちけ……じゃねえや、落ち着け。
 こんなに興奮していてはそれこそセレナに不審がられるだろう。

「大丈夫?」
「お、おう!全然大丈夫だ!はあはあ」
「どこも大丈夫ないでしょソレ」

 そうだ。落ち着くんだ俺。表情はつのドリル。心はぜったいれいど。みたいな歌の歌詞を思い出せ。

「……でもさ」
「ん?」
「ユウキが12番道路のど真ん中に倒れてたのにはびっくりしちゃった」
「え?12番道路?……というか俺倒れてたの?」
「うん。意識もなさそうだったからここまで運んできてあげたんだよ」
「おお!ありがとな」
「うん……でも私だけじゃないわよ」

 微笑んだセレナは自分の腰の部分で何かを掴むそぶりを見せた。
 セレナが取り出したそれは。赤と白のゼブラに球体のフォルム。見慣れたそれを間違うはずもない。

 ……モンスターボールだった。

 と、今度は案の定こんなことを言った。

「出てきて、アブソル(・・・・)

 ポンッと軽い音。



「アブソーール!」



 白い毛並みに包まれた四本の趾が大地を踏みしめ、特徴的な藍色の角が堂々とそそり立つ。訪れた場所には必ず災害が起こることからついた別名は『わざわい』。しかしそれは災害を予兆する敏感な角を持っているからであり、実は人間にそのわざわいを知
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