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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
小さな拳
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一回転させながら風にさらに力を与えていく。

「滅神奥義!!」
「よせ!!シェリア!!」
「それはいかん!!」
「バカたれが!!相手を殺すつもりかい!?」

大技を繰り出そうとするシェリアを見て叫ぶリオンとジュラとマスターオーバ。だがシェリアはその声が聞こえないのか、止める様子は一切ない。

「落ち着きなよ、リオンくん」

慌てている蛇姫の鱗(ラミアスケイル)の魔導士たち。しかし、レオンだけはなぜか冷静だ。

「レオン!!貴様が叫べばシェリアはやめるはずだぞ!!」
「やめさせる必要なんかないよ。リオンくんともあろう者が慌てすぎ」

なおも冷静さを取り戻せていないリオンにレオンは飄々とそう言う。それにより、リオンは落ち着きを取り戻していく。

「一体、なぜ大丈夫なのだ?」
「試合を見てればわかるはずだよ」

レオンにそう言われ、リオンは大人しくことの成り行きを見守ることにした。

「全力の気持ちには全力で答える!!それが“愛”!!」

黒い風はたくさんの羽となり、空へと上っていく。

「なんだこの魔力は!?」
「滅神奥義!?」

エルザとシリルが強大なシェリアの魔力に驚愕の表情を浮かべる。

「天ノ叢雲!!」

黒い羽が渦を巻き、ウェンディへと迫り来る。

「くっ!!」

ウェンディは腕でガードを作りながら頭を少し下げる。
シェリアの魔法、“天ノ叢雲”はそのわずか数十センチ上を通過していく。

「!?」

シェリアはそれを見て驚く。ウェンディはわずかにしか避けていないのに、なぜか滅神奥義がウェンディを捉えることはできなかった。
ウェンディは頭を上げ、自分の狙い通りにいったことに思わず笑みを浮かべる。

「避けた!?」
「いや・・・外れた?」

ロメオとマカロフもなぜあの魔法がウェンディを外れていったのかわからないといったような顔をしている。

「シェリアの魔法は自己回復ができるようだけど、それは傷の回復。体力の回復はできないみたいね」
「えぇ」

ミラジェーンがそう言い、ジュビアがうなずく。

「逆にウェンディの魔法は、自己回復はできないけど相手の体力を回復できる」
「なるほど」

シャルルの解説にハッピーが納得する。

「あれ?ということは〜?」

その解説を受け、セシリーが何かに気づいた。

「敵の体力を回復させたってことか」
「そのせいで、シェリアの魔法に勢いがつきすぎた」

シリルとリオンがそう言う。本来ならウェンディに命中していたであろう攻撃。しかし、ウェンディが咄嗟の機転でシェリアの体力を回復させ、その分の力を計算できなかったシェリアは魔法に勢いをつけすぎてしまい、外してしまったのだった。

「外させた?敵の
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