暁 〜小説投稿サイト〜
少女の黒歴史を乱すは人外(ブルーチェ)
第十四話:事件勃発
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なかった。
 憤激の “ふ” の字も見当たらないまさかの大歓迎(男が大多数)。より一層熱狂した歓声で迎えられていた(女は例外)。
 世も末だ、とは恐らくこう言った事態をさして言うのだろう。

 お前ら何の為に、今まで『MAIK@』とかいうアイドルを追っかけてたんだっての。……何かがあって、それで乗り変えるなら兎も角……コンサートを乗っ取ったガキのファンになってどうすんだ。
 女性ファンがいなかったら、今隅っこで呆然としてる〔MAIK@〕、涙目になってた事請け合いだぞ、オイ。


『次のニュースです。少年マンデーで連載中である〔海のオリオン〕でも有名な、漫画家〔暁海雄(あかつきうみお)〕氏が、本日午後何者かの手によって連れ去られ―――』


 今度流れてきたのは、普通に洒落にならない誘拐事件だった。
 されど……猛烈に嫌な予感がする。


『―――安否が気遣われた矢先、暁本人から電話があったとの事で……夏コミに間に合わせるため同人活動を急遽開始する事にした〕、〔アイシャリア様のおっぱい超最高〕……などと、まるで意味不明な言葉を残しており、捜査本部は犯人が薬物で錯乱状態に陥らせていると見て、調査を進めています』


 嫌な予感が当たりやがった。嬉しくない。
 今日に限って、全く外れてくれやしねえ。

 今出た名前は―――――これもまた【A.N.G】の内一体である、アイシャリア=ロナ=怜美(レヴィ)の物なのだ。
 ……何で英語圏っぽい名前なのに、良く分からないミドルネームが入っていたり、無理矢理ルビをふった漢字が入っているのかは、頭が痛くなるためスルーが望ましい。


「兄ちゃん、あたしもアイシャリア様の巨乳に魅了されたいよぅ」
「……」
「あれ? ゆっくり手を上げたけど何がしたいの兄ぢょん!!??」


 指を咥えて物欲しげにしていると言う、非常に腹が立つ顔をしていた楓子を横目で見てしまい、放って置こうとはした。
 したものの……しかし言葉の内容を思い出して、反射的に手刀がバカの頭に叩き込まれた。

 少しばかりスッキリ。
 だが当然、何も解決していやしない。


「……何がやりたいんだ、【A.N.G】共は……」
「…… “何をしでかすか分からない” 、私はそう言った筈」
「だからって……」


 コレは無いだろコレは。
 どれもこれも事情を知っている物からすれば、クソったれなほど微妙なんだよ。


「マリス、お前ものんびりしていないで、アイツらが暴れたのなら捕まえに行きやがれ」
「……それは無理。一定以上の魔力を使用した場合、それを波動としては感知できる……けれど、この程度では何も分からないも同義」
「なるほどな……」


 キケロクロットの馬鹿な事件や、
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