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エターナルトラベラー
第六十二話
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ーの名前を発見したのが切欠だったのだそうだ。

発見した彼は空いていたスキルスロットに『拡声』のスキル…有る意味死にスキル…を入れて、ボリュームの上がった声で前世で覚えたアニソンをはじまりの街で熱唱して回ったとか。

それで集まったのが彼らギルメンらしい。

誰も彼も殆どが元ネカマの痛ネームらしいが、気はいい奴らばかりだそうだ。







ようやく皆が平静をとりもどすと、団長で有るルイズ…本人いわくルイとの事だが…彼が本題を話し始めた。

「今日は内のギルメンを助けてくれてありがとう。彼らがもし死んでいたらと思うとゾッとするよ」

そう言って頭を下げる彼は、若干厨二病を患っているが、根は優しい常識人なのだろう。

「お礼、と言うわけでは無いが、獅子座君は馴染みの鍛冶スキル持ちの知り合いは居るかい?」

おいこらこの野郎っ!獅子座で固定か?俺の名前は!

「アオでいいです」

とりあえず略称で念を押す。

「鍛冶スキル持ちの知り合いは居ませんね。今までは店売りかドロップ品で賄ってました」

「ならばうちのギルドを贔屓にしないか?俺らのギルドで鍛冶スキルや裁縫スキルなどの生産系のスキルを取ってる奴が居るんだがな、その…分かるだろ?」

「何がですか?」

シリカが純粋に分からないと言った表情で聞き返す。

「……アオは分かるだろうが、俺達はな、大体の奴が初期アバターを女性にしたんだ」

「ネカマさんって奴ですか」

「ぐっ…美少女に言われるとダメージがでかい」

しばらく心臓を押さえた格好で悶絶した後再び話を続けた。

「つまり、俺らのアバター名は女性っぽい名前でここらでは生きずらい。だから寄り固まってギルドなんか作ったんだが…フィールドに出たくないギルメンは当然生産職を選択して鋳造したんだが、武器や防具を売る事が難しい」

「作った武器や防具は基本的に分からないとは言え、鑑定スキル持ちが診れば製作者の名前が分かるからな。俺達のギルドは男だけだ、そんな中、売り出しても気づかれたらいい笑いものだ」

確かにそうかもしれない。

こんな状況(デスゲーム)でもそう言った事をする人は大勢居るだろう。

さらに言えばそんな事をする彼らに罪の意識はこれっぽっちも無いかも知れない。

ただ、面白そうな事を風潮しただけ。

「まあ反骨精神で結局生産職取った奴もフィールドに出ているんだが」

出てるのかよっ!

「ああ、ヴィータがそうだ。あのハンマー使ってる奴な」

「だが、ヴィータという名前ならば別に偏見なんて無いんじゃないか?」

「……彼のフルネームは『ヴィータ・エターナルロリータ』だ」

小太りの男がエターナルロリータ…

「…
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