第六十二話
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!」
明らかに2人では対応できないようなモンスターの数だ。
長剣使いの男は走るのをやめて振り返ると、長剣を抜刀し、肩に担ぐようにして水平に構えて停止する。
刀身にライトエフェクトが発動してソードスキル特有の溜めの動作だ。
「いくぜっ!ゼノンウィンザードっ!」
…
…
…
なんかアレな言葉を発していたが、あれは長剣スキルの『ジャンプスラッシュ』じゃなかろうか…
しかし、それでも食らわせたゾンビウルフは一刀の元斬り伏せられる。
「おおっ!それじゃオレも行くぜ!」
今度は小太りの男がハンマーを振り回す。
「ラケーテン」
そして肩に担いだ所でライトエフェクトが発光する。
……最初の回転、無駄じゃない?
「ハンマーーーーーーー」
気合と共に振り下ろされるハンマー。
もう一匹のゾンビウルフが押しつぶされて爆散する。
しかし、今のは『ポールクラッシュ』だよね?
うん?
そういえばなんか今気になる言葉があったような?
って、そんな事を言ってる場合ではなかった!
30体を超える数のゾンビウルフの大群がスキル硬直をした彼らに迫る。
「あーっ!危ないですよっ!アオさん、あたし達なら行けますよねっ!」
安全マージンは十分稼いでいる。
この階層での戦闘なら十分やれるはずだ。
「大丈夫だ。だけど、もしもの時は転移結晶を躊躇い無く使うよ」
転移結晶は、使うと宣言した街までテレポートできる代物だ。
死ぬことが許されないこの世界での緊急脱出方法として攻略組みならば必ず一つは持っている物だが、店で買うととてつもなく高価だし、レアドロップ故にドロップでの入手も難しいとても貴重なアイテムだ。
今の俺達でも一つ常備しているのがやっとの状況。
使用するのはもったいないが、とは言っても自分の命には代えられない。
「はいっ!」
目の前の彼らは転移結晶を持っていないのか出し惜しみしているのか分からないが逃げ出せずに居るようだ。
AGIの許す限りの速度で2人に駆けつけて手に持った曲刀で手近にいる一匹をしとめる。
シリカも目の前の敵を両手に持ったダガーで切り伏せた。
半年も戦い続けの日々で実践を繰り返してきたシリカは、その努力もあって御神の技を身に付けつつある。
その成果が目の前の二本のダガーを持ったシリカだ。
彼女はその小さな体を生かし少ない動きで確実に敵の攻撃をさけ、攻撃を入れている。
「クゥ!ウィンドブレス!」
「にゃうっ!」
「ピナっ!バブルブレス」
「きゅる!」
クゥとピナが放ったブレス攻撃が長剣使いとハンマー使いの2人へと襲い掛かろうとしていたゾンビウ
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