6部分:第六章
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痛手を負う筈です!」
「ぬうっ!」
ジャンのその読みは当たった。十字架はディアナの胸を撃ちそうしてその胸を焼いた。その熱さで身体を焦がされもがき苦しみだした。
「ううう・・・・・・」
「効いている」
ダルタニャンはもがき苦しむディアナを見て言った。
「十字架が。効いているんだ」
「御主人様、今ですよ」
ジャンはすかさずといった勢いで主に声をかけてきた。
「今です、早く」
「うん、そうだね」
彼もまた従者のその言葉に頷くのだった。
「今こそ。ではディアナ様!」
「なっ!」
「お覚悟、御無礼をお許し下さい!」
一気に突撃し突きを繰り出した。もがき苦しむディアナにそれを避けることはできなかった。心臓を貫かれ。遂に動きを止めたのだった。
「おのれ・・・・・・」
「お休み下さい」
憎悪と憤怒に満ちた顔の彼女に対して言った言葉だ。
「もう。怨みや憎しみなぞお忘れになって」
「ぬかせ・・・・・・」
歯噛みしながら言うディアナだった。
「まだ、まだわらわは」
「憎悪は何も生み出しはしません」
剣を抜きつつ静かに述べるダルタニャンだった。
「そう、何も」
「わらわは。決して諦めぬ」
だがそれでもディアナは言い続けていた。
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