問題児編 第1章 手紙に誘われ
ギフトカードに写るのは
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回避。あれはたとえ太陽であっても侵すことのできない絶対領域。干渉できるのはマジモンの創造主位だろう。しかしそれも今は無意味。貸出許可を得ていたとしてもこのゲームの中で俺は英霊の座にアクセスできない。あれは魔法ーー惑星主権があってこその奇跡だし、たとえ使えても結局1人しか守れないのなら意味がない
防御じゃダメだ。全員を守れるほどのものを作ることはできない。避けるのもダメ、見殺しにするのは気がひける。まあもっとも最悪俺とティアナだけでも避難だ。この世界から位相をずらせば当たることはない
とここまで考えたところで一つの案が浮かぶ。しかし、それは俺にとっても諸刃の剣。あの日、ティアナと誓ったときから封印してきたものを解き放つこと
どうする。でも、この手以外に思いつかない。なら、やるしかない、もとより俺が蒔いた種だ。たとえ赤の他人でも巻き込んで死なすわけにはいかない
俺は右手で左腕を力を込めて掴む。怖い、足が震えてる,なにが怖い?ーーここからいなくなるかもしれないのが怖い
もう以前のようには使えない。でも、やるしかない。俺は覚悟を決めるために目を閉じると、後ろに暖かい温度を感じた
「大丈夫。あなたはここにいる。私があなたを抱き止めます。いつだって、これからも」
ディアナが後ろから俺を抱きしめる。人の温もりを感じて、俺という存在が確立された。自然と力は抜け、思考は落ち着いてきた
「ああ、そうだな」
「覚悟は出来たか?ならば」
穏やかな気持ちで視線を上げると白夜叉がこちらに圧縮太陽を放ってきた。あれは核融合と同じことが起きている。仮にそのエネルギーが全て解き放たれたらここはなにも残りはしないだろう。だが、それよりも先にあれは奇跡によって編み出されている。そして奇跡とはいつだって不安定なもの。あやふやでどっちつかず、観ている人によって解釈が変わるもの。境界線上を進んでるようなものだ。そして、俺の本質はそれを操ること。あやふやなものを存在にするか無にするかを決めること...
ならば、この程度なんの問題もあるわけがない。これ以上の危機なぞとうの昔に越えてきた
「幻は幻に。観測者なき真実は幻想となる」
左手を右から左に振るう。ただそれだけで擬似太陽は消え、空間に渦巻いていた魔力の奔流は正常に戻り、騒々しかった空気はいきなり無音になる
「なに!?」
「アンタ、見下しすぎなのよ!」
<ディバイド・ゼロ エクリプス>
同時に白夜叉の後ろに飛んだティアナはゼロ距離でゼロエクリプスを使用。だが、白夜叉もうまく動揺を押さえつけ、寸前で防御に全エネルギーを回したようだが、完全相殺はできなかったようで煙から出てきたその姿には傷が浮かび、表情から先ほどの余裕が消え去
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