第33話 翡翠の守護者、過去を語る
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対する茜雫もニッと笑みを浮かべながら
「誰がアニキの部隊だった三番隊を引っ張ってると思ってるのよ?」
どうやら海斗と茜雫にとっては晴明一派と百物語組、笑う棺桶は大した事は無いらしい。それよりも他に重要なことがあるらしく、茜雫が口を開いた
「それより問題なのは……」
「ああ……海鳴市は本来、学園都市の様に周りから注目を浴びる様な特別な街じゃない……にも関わらず、晴明一派に百物語組、笑う棺桶のような勢力が一か所に集中してるって事は……」
「うん。わたしもアニキと同じ考えだよ。十中八九“アイツ等”が動いてると思う」
「やっぱりか。となると……」
なにか考え事か、海斗は何かブツブツ呟くと朔夜にある命令を下した
「朔夜、今からお前の九番隊に招集をかけてくれ」
「ハッ!」
「それから茜雫、お前の三番隊も来てもらう」
「あいよ!」
「海鳴市での指示は俺がとる!」
「そ、総大将自らがデスか!?」
「ああ、奴らが動くなら、敵は最低でも3人くらいの幹部は来るはずだ。だったらそれに対処できる人間が必要だろ?」
「し、しかし…本部の指揮を一体誰が…」
「そこは一番隊と二番隊に任せるから問題ない」
「そ、そんな〜…」
朔夜の小さな抗議に耳を貸さない海斗は出発の準備をするために席を外す。このよどみのないスムーズな動きに違和感を感じた茜雫は眉にしわを寄せるがすぐにその答えが解り、ニヤリと笑みを浮かべながら海斗にカマをかけた。
「そういえばアニキ。海鳴市と言えばさ〜〜……」
「なんだよ茜雫?気味悪い顔して」
「リディアンに進学したあの子たちに会って行かないの?」
「………は?」
−−−ツルッ!ガンッ!!ゴンッ!!!
「……うぉッ!グッ!!ガッ!!〜〜〜っ!!」
茜雫の言葉に海斗は足を滑らせ、後頭部が机の角に当たり、さらにそのまま床に頭をぶつけた。かなりの痛みだったのか頭を抑えて声にならない悲鳴を上げながら転がりまわっていた
「〜〜……!茜雫!イキナリ何を言い出すんだ!!」
「え?何って、今言ったとおり……あの子たちに会って行かないの?……って言っただけだけど〜?」
ニヤニヤ笑みを浮かべながら逃げる茜雫に対し、海斗は顔を真っ赤にしながら走り出した
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