第33話 翡翠の守護者、過去を語る
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確認を取れていませんが、恐らく主犯はエストックの達人“赤目のザザ”と毒ナイフの使い手“ジョニー・ブラック”……どちらもSAOではかなり名の通った殺人プレイヤーデス」
「そうか……」
朔夜からの報告に顎を手に置いて考える海斗
「かつて江戸…いや、東京を恐怖に染め上げて関東を支配しようとした百物語組にSAOで多くのプレイヤーを恐怖で奮わせた殺人ギルド、笑う棺桶。さらに伝説の陰陽師として知られる安倍晴明の配下の鬼達か……」
朔夜と呼ばれた少女の報告に総大将の海斗は少し考えた。すると別の所から…
「どうするのアニキ?まさか このまま放って置くつもり?」
部屋の窓から姿を現し、海斗を兄と呼ぶ少女が現れた。パイナップルのような髪型をした黒髪、勝ち気に満ちた琥珀色の瞳。晒しを巻いた胸が僅かに見える藍色の着物、背中に“三”と刺繍されている白い羽織を羽織った少女……
「お、お嬢様!?」
「なんだ、居たのか茜雫……」
少女の名は堂本 茜雫…名前から察せる様に海斗の妹であり、鉄龍騎兵団の現在の三番隊隊長を任された少女だった。
「当ったり前でしょ?こちとらアニキに言い渡された任務もやっと終わって その報告に来たんだから。それから朔夜…別に今ここに居るのはわたしとアニキしか居ないんだから“お嬢様”って呼ばなくてもいいのに…普通に茜雫って呼んでよ!」
「そ、そんな!お嬢様は我らが大将の妹君!その様なことにゃど、おしょれおおいでごじゃいましゅっ!!」
「「……………」」
「にゃ、にゃんでしゅか!しょのにゃまあたたかいまにゃじゃしわ!!」
※通訳「な、なんですか!その生暖かい眼差しは!!」
「「……はぁ…」」
「にゃんでおふてゃりしょろってためいきひゃきゅんでしゅきゃー!!」
※通訳「なんでお2人揃って溜め息吐くんですかー!!」
平賀朔夜……戦闘時は常に冷静沈着が売りで有能な隠密部隊の忍頭なのだが、一度上がると噛んでしまい、ある意味場の空気を壊し、暖かい空気に換えてしまうため、一部から親しみを込めて『カミカミ忍者』と呼ばれている
「それよりアニキ、その晴明一派と百物語組。あと不意打ちしか能が無い笑う棺桶………海鳴市で叩き潰すつもりなんでしょ?」
裏世界では名が通り、世間では恐怖を抱かせる3つの組織に対して何とも思ってないような茜雫の言葉に海斗はフッと不敵な笑みを浮かべて
「何だ……分ってるじゃないか茜雫……」
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