機動戦士ガンダムSEED編
第20話
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事はないな。何せオレは傭兵だからな。戦場で戦うのを仕事にしてるんだからそれが実現したら職を失う訳だし」
「あ……。そ、そうですよね。すいません……」
「いや、話まだ終わってないから。……そうだな。まず戦争が終わるのは戦ってる各陣営のトップがお互い妥協点を見つけて和平が成立する。またはどちらかがもう一方の勢力に敗北と言っていい程の被害を被った時などだな」
「敗北と言っていい程の被害って……」
「要は兵器を作る事ができない位に経済的に疲弊し、同時にまともな兵士を育成する余裕が無くなる程に人的被害を出した時……かね。だがそこまでいくとなると最悪歯止めが効かなくなる。それこそどちらかが滅びるまでの殲滅戦に移行するかもな」
「じゃあ和平交渉………でも」
「地球側は「エイプリル・フール・クライシス」の被害でプラントに反感を持っている国々が多い。一方でプラント側も「血のバレンタイン」でナチュラルを敵視する者がほとんどだ。……今の状況で和平交渉なんて夢のまた夢だな」
それを聞いてキラは項垂れてしまった。あまりにも絶望的な情報を聞いて落ち込んでしまったのだろう。
「だがナチュラルとコーディネイターの融和を考えている人間もいるし諦めるのはまだ早すぎる。……それとだな。具体的な案って訳じゃないが、同じような考えを持ってる人間同士で意見を出し合う事が必要になってくると思うぞ」
「意見を出し合う……ですか?」
キラは今の言葉が気になったようで、項垂れていた顔を少し上げてオレの話の続きを聞く事にしたようだ。この後の戦闘で問題なく戦えるよう話をしているのに、それでますます状態が悪くなったら本末転倒だからな。ちゃんと立ち直ってもらわないと。
「ああ。まずこの問題は到底一人で解決策を思いつける程簡単なものじゃないし、だったら人にも意見を募った方が良い案が出やすいだろ。……ただし、これには注意点がある。それは意見の出し合いにならずにワンマン状態に陥る事だ」
「ワンマンって……つまり、一人の意見だけで物事が決まる事……ですよね」
「そうだな。そういう意見を出し合う筈の場でそんな事になってしまったら目も当てられない。どんな崇高な理念やら主張でも所詮は人間の考える事だ。絶対に正しいなんて事はないし、そんなものが既にあるんならそもそも話し合う必要さえ無い。
要はワンマンで物事が決まるとその考えに間違いがあってもそれに気付く事なくそれを実行するまでに発展しちまう。そうなると、気付いた時には取り返しの付かない失敗をしてしまった、とかになるんだよ」
実際、「SEED DESTINY」でのクライン派の連中ってそんなんだったよな。あの中に強くラクスやらの考えに異を唱える者は一人もいなかったからこその意味のない戦場介入だったりするし。スパロボZだと自軍にま
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