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転生特典をもらっても全て得になるとは限らない
機動戦士ガンダムSEED編
第20話
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ークではなくニコルが地球に落ちたが、ニコルはイザークと違いプライドの高い性格ではなくクルーゼ隊の四人の中ではかなり物事を冷静に見られる方だと記憶している。下手をすれば砂漠でも戦えるよう予めOSを設定してから挑んでくる可能性があると思うんだよな…。まあ、ただの予想でしかないがそういう事は有り得る話だと思っておいた方がいい。戦場で絶対なんていう言葉は通用しないのだから。
 オレは自分の分の食事を取ってからキラの座っているテーブルに向かった。キラの正面の席に座るとあちらもこっちの存在に気付いたようで少しばかり驚いた表情になっていた。

「悠凪さん、いつからここに…」
「今来たとこだよ。しかし随分と悩んでるように見えたが何かあったか?」
「……そんなに顔に出てましたか?」
「ああ。如何にも何かあったって察せる位にはな」

 それを聞いてキラは意外にすんなりとこちらを見据えながら話をし始めた。それを見て、こうしてすぐに話してくれるのはかなりこちらの事を信用してくれているんだろうな、と思いながらそれに耳を傾ける。

「……あの日。町に行った時僕とあの子と二人で、虎に会ったんです」
「虎って、砂漠の虎か?」
「はい。虎に……あの人に聞かれたんです。「どうすればこの戦争は終わると思う?」って」
「戦争の終わらせ方ねぇ……」
「そう言われて考えてみたんです。でも、考えれば考える程、どうすればいいかわからなくなっていって……。…悠凪さんはどうしたらいいと思いますか?」
「」

 いや、オレに聞くなよ。今の肩書きはフリーの傭兵であって、そんなオレにこんな事を聞くのは間違いだろうに……。
 それにこの戦争ははっきり言ってそれこそどちらかが殲滅されるまで続くだろう。片や地球連合を牛耳っているのはコーディネイターへの恨みを晴らし、プラントを壊滅させる事にも何の罪悪感も抱かないムルタ・アズラエル率いるブルーコスモス。もう一方はナチュラルを根絶やしにしようと本気で考え戦略兵器であるジェネシスを地球に向けて発射しようとするパトリック・ザラ率いる(今はまだ穏健派のシーゲル・クラインがプラントの最高評議会議長だが、後1ヶ月程でパトリックが議長に就任する)ザフトもといプラントだ。……これでは和平交渉とかで終わらせるのはまず無理だろう。それぞれの方針を穏健派主導で決めれる状態にするか、原作のように第三勢力が介入でもしない限り事態が良くなる事はない。
 だが、こいつが聞きたいのはそんな情報ではなくオレ個人としての意見だ。………正直言ってそんな方法が個人で導き出せれば誰も苦労はしないだろうというのが本音ではあるが、キラは本気でこの件について考えているようだし、たったそれだけで終わらせる事はできないな…。そうだな、真面目に答えてみますか。

「……そんな事、考えた
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