Fate/stay night
1107話
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事故というのは表向きで、実際にはサーヴァントの仕業らしい。
魂食い。
いわゆる、サーヴァントが人を襲って魔力を増やしている訳だ。
「……それより衛宮君、セイバーの格好、もう少し何とかならなかったの?」
話を誤魔化すかのように凛がセイバーの方へと視線を向けてそう言うが、正直、それは俺も賛成だ。
何しろ、今のセイバーの格好ときたら……
「何ですか、アークエネミー。私に何か言いたい事があるのなら聞きますが?」
そう告げてくるセイバーだが、顔には不満しかない。
セイバー自身も色々と思うところがあるのだろう。
何しろ、黄色いカッパを被せられているのだ。
確かにこれだとセイバーの鎧は目立たないだろうが、別の意味で目立っている。
……周囲が暗い夜で幸いだったな。
ただ、暗闇の中で今のセイバーと会えば、変質者とかと誤解されるんじゃないか?
「……まぁ、お前が納得しているのならそれでいい」
「アークエネミー、貴方は私に戦いを挑むと? ほう、いいでしょう。先程の続きをやるというのであれば、私としても受けて立つのに否はありません」
うん、やっぱりセイバー自身もぶっちゃけこの姿には納得してなかったんだな。
何となく予想はしてた。
「ちょっと衛宮君。セイバーのあの格好、他に何とかならなかったの? ちょっと酷すぎるんじゃない?」
「いや、けど目立たないだろ?」
「別の意味で目立ってるような気がするけどな」
「分かりましたアークエネミー。さぁ、構えなさい。私の剣でその無駄によく喋る口を封じてあげます!」
「いや、だからいい加減にしろ。大体、お前にその格好をさせたのは俺じゃなくて、お前のマスターだろ? なら、その剣の向く先はどっちだ? 俺じゃないだろ」
ぐうの音もでないといった風に言葉に詰まり、こっちを恨めしそうに見てくるセイバー。
俺が言うのもなんだけど、こいつこれでも英霊なんだよな。
戦っている時は戦士……いや、騎士って感じなのに、普段はなんだってこんなにポンコツなのやら。
ああ、でも凛曰くポンコツ魔術師の衛宮となら結構似合うかも?
そんな風に話ながら歩いて行くと……やがて視線の先に教会と思われる建物の姿が見えてきた。
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