Fate/stay night
1107話
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を聞いて、凛がそう呟く。
「アークエネミー? さっき聞いた聖杯戦争のクラスの中にアークエネミーなんてクラス名はなかったけど、どういう事なんだ?」
「ま、中にはイレギュラークラスって言って、用意されたクラス以外のクラスでサーヴァントとして召喚される事もあるのよ。それがこのアークエネミー」
「……いや、けどそいつって今日遠坂のクラスに転校してきた奴だろ? サーヴァントが学生をやるのか?」
そう言いながら衛宮が俺の方へと向けてくる視線には複雑なものがある。
嫉妬……とまではいかないけど、羨んでいるような、そんな視線。
「しょうがないじゃない。受肉している以上は霊体化出来ないんだもの。かといって、聖杯戦争中に護衛もなしで出歩くわけにはいかないわ」
「……貴方も受肉を?」
セイバーがそう呟き、こちらに視線を向けてくる。
「ああ。勿論何らかのイレギュラーがあったのは事実だが……」
チラリ、と視線を凛の方へと向ける。
俺に対してイレギュラーが起きた最大の原因の人物へと。
「うっ、そ、それはしょうがないじゃない。うっかり時計の件を忘れてたんだから」
「……なら、セイバーも学校に転校させる事が出来るのか?」
俺と凛のやり取りを見ていた衛宮の質問に、凛は難しそうな表情を浮かべる。
「どうかしらね。私の場合はそういう事を出来る伝手があったからどうにかなったけど、衛宮君の場合、そんな伝手がないでしょ? ……ああ、でも。いえ、もしかしたら丁度いいかもしれないわね」
「うん? どうしたんだ、遠坂?」
「衛宮君、これからちょっと出掛けるわよ。今回の聖杯戦争を仕切っている奴に会わせてあげる。もしあいつの気が向けば、セイバーも学校に転校するという形に出来るかもしれないわね」
「……セイバー?」
「私としては、彼女の意見に賛成です。霊体化出来ない身では、マスター……いえ、シロウを守るのも大変ですし」
『本当なら未熟者の魔術師だから霊体化出来ないのよって言いたいのに、私自身ミスをしている以上言えないわ……』
凛が念話でそう愚痴る。
『まぁ、そのうっかりミスのおかげで俺を召喚出来たんだと考えれば、そんなに悪いミスでもなかっただろ? うっかり凛ちゃん?』
ピキリ、と。俺の念話を聞いた瞬間に凛の額に血管が浮き上がる。
「ちょっ、遠坂!? 何でいきなり怒ってるんだよ!?」
「っ!? 何のつもりですか、メイガス! ここで先程の続きをするというのなら、受けて立ちますが」
そんな凛の様子に衛宮が焦り、セイバーがあの見えない剣を取り出す。
それで我に返ったのだろう。凛は何かを誤魔化すかのように笑みを浮かべて口を開く。
「あら、ごめんなさい。うちのアークエネミーが馬鹿な事を言った
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